記録的な暑さ続く…各地で40℃超 声かけ合い…見回り活動で熱中症予防
29日、栃木・佐野では41℃を記録するなど、各地で40℃を超える命に関わる危険な暑さとなりました。この猛暑の中、声をかけ合いながら助け合って一緒に暑い夏を乗り越える、現場の今を取材しました。
◇
29日の暑さは“桁違い”。
「あっついですね…サウナみたいです。40(℃)超えたってニュースで見ました、大変です」
正午前、静岡県の浜松市天竜では、気温が早くも40℃超え。(今年最も暑い最高気温40.2℃)
ところが、午後にはそれを上回る場所が関東に…
──41℃だったらしいです
「うぇーーー」
最高気温41.0℃を記録した栃木県の佐野市です。40℃超えは観測史上初だといいます。
【歴代の暑さの記録】
静岡・浜松(2020年8月17日)最高気温41.1℃
埼玉・熊谷(2018年7月23日)最高気温41.1℃
栃木・佐野(29日)最高気温41.0℃
──おでこ、すごい汗が
友だち
「やばい」
歴代1位の41.1℃まであと0.1℃に迫る“桁違いの暑さ”となったのです。
ほかにも…
記者
「熊谷市内の温度計は、40.1℃を観測しました」
埼玉の熊谷や群馬の館林と伊勢崎、茨城県の古河など、関東で“40℃超え”を連発。
【各地の本日の最高気温】
群馬・館林 40.2℃
群馬・伊勢崎 40.1℃
埼玉・熊谷市 40.0℃
茨城・古河 40.0℃
東京・練馬など21地点で39℃以上の暑さとなる中、銀座の宝くじ売り場にあらわれた“長蛇の列”。最後尾から売り場までをただ歩くだけでも2分以上かかりました。
宝くじを買いにきた人
「今年最強の運ということで」
7月29日は「大安」「天赦日」「一粒万倍日」が重なる日。幸運を求め“最大4時間待ち”の行列ができましたが…
宝くじを買いにきた人
「すごい、ちょっとやだ40℃」
最高気温は37.3℃ですが、駅前の温度計はそれ以上の暑さになっていました。“今年一番暑い日”とも重なってしまったのです。
そのため…
宝くじ売り場のスタッフ
「少しでも体調変化があった場合は、すぐにひと声おかけください。大変、危険な暑さとなっております」
急きょ、売り場のスタッフが警戒を呼びかけるほどでした。
東京消防庁管内では熱中症で88人が救急搬送されるなど、熱中症対策が欠かせないこの夏の“災害級の暑さ”。
こうした中、東京・豊島区で行われているのが…
東京都民生委員 竹村敏さん
「大丈夫ですか? 暑さ。気をつけてください」
民生委員による高齢者の“見回り活動”です。区内の75歳以上の1人暮らし約7000世帯をまわり、熱中症を防ぐためのアドバイスをしています。
そこまでするワケは…
東京都民生委員 竹村敏さん
「おうちの中でも十分、熱中症になりうる」
自宅でも油断ができない熱中症。
看護師(24日)
「こんにちは、訪問看護にうかがいました」
こちらの訪問看護事業者は、週に2回ほど利用者に対し、熱中症対策の声かけを行っています。
97歳の男性。エアコンがきいた部屋ですごしていますが…
看護師
「お熱測りますね。36.5℃ある、ちょっと暑い?」
利用者
「ちょっとな」
看護師
「ちょっと汗かいていますね」
事業者によると、高齢者は体調の変化に気づきにくいため、エアコンの利用やこまめな水分補給を呼びかけています。
看護師
「お水飲みたくないかもしれないけど、ちょびちょびでいいから、飲んでもらっていい?」
実はこの男性。去年の秋、脱水症状を起こし救急搬送された経験も。一緒に暮らす息子も、こまめな水分補給で少なくとも1日1リットルの水分はとってもらうよう気をつけているといいます。
一緒に暮らす利用者の息子
「自分から『喉が渇いたよ』と言わないので、そばについて飲む姿を見て安心するのが毎日の生活です。この季節は厳しいなと思います」
さらに、熱中症と並行して警戒が高まっているのが…
訪問看護ステーションブロッサム 西村直之代表
「コロナウイルス感染症がかなり増えてきている状況。私たちのお客さまにも感染者が多数出てきております」
この日もコロナに感染したという利用者を訪問。連日の猛烈な暑さの中でも看護師はガウンやフェースシールドを着用し、感染対策をしたうえで看護にあたるということです。
東京は30日も38℃予想と“災害級の暑さ”はまだまだ続く見込みです。