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【特集】「客が求める津軽塗をつくる」 グラスに漆、全国で対面販売 "新しい津軽塗"を追求する若手職人の奮闘

2024年1月23日 19:30
【特集】「客が求める津軽塗をつくる」 グラスに漆、全国で対面販売 "新しい津軽塗"を追求する若手職人の奮闘

特集は透明なグラスに漆を施すなど新しい津軽塗を追求している弘前市の若手職人です。
みずから県外で製品を販売し津軽塗の魅力を広めようと奮闘しています。

松山漆工房 松山昇司 さん
「きのうと同じことをするのは”伝承”って習ってきているので”伝統”を大切にすることは今の時代に合ったことを大切にするという感覚で物作りをしています」

冬でもTシャツ・短パン姿で作業をする松山漆工房の松山昇司さん42歳です。
工房は祖父の代から受け継がれ松山さんが3代目。父の教えは自分の作りたい物ではなくお客さんの欲しい製品を作ること。
津軽塗の伝統技法の1つ「紋紗塗」で仕上げた木製のランチョンマットは防水性が高いため皿代わりに料理を並べることもできます。
定番の箸は使っていくうちに「唐塗」の模様がはっきり出てくる工夫が施されています。
また伝統にとらわれずグラスに津軽塗を施すなど新しい津軽塗を追求しています。
グラスは内側と外側で違う模様が漆であしらわれています。

松山漆工房 松山昇司 さん
「今の時代に合った物を作っていくというような作り方をしているのでそれが相対的に新しい津軽塗になっていくと思っています」

松山さんは1つの製品を作るのに2か月間でおよそ15回漆を塗り重ねます。
何度も漆を塗る自分の仕事を「ペンキ屋」、と公言しています。

松山漆工房 松山昇司 さん
「自分の意見・エゴで作るものはあくまでも作品とか趣味であってお客さんに渡す物を作る分ではそういうことを排除して塗ってほしいものにちゃんと塗ってあげるという心構えとしてのペンキ屋です」

お客さんからの注文でステンレス製のボトルに「唐塗」を施しました。
研ぎ出すとキラキラとした美しい模様が現れます。

松山漆工房 松山昇司 さん
「このキラキラしている螺鈿を入れて欲しいというお願いで作っているので僕の考えで作っているというよりはお客さんの欲しいものを作っている」

松山さんは1年のうちのべ60日ほどは全国を飛び回り物産展などで製品を対面販売しています。
地方によって求められる製品が違うといいます。

松山漆工房 松山昇司 さん
「いっぱい食べる所はどんぶり大きくとかお茶が盛んだと茶筒が欲しいとか東京みたいに人がいっぱい集まる家はおぼんが欲しいとか100%こういう物が売れるという物は特にないけどそのエリアエリアによっては必要な物は変わってくる」

お客さんとの会話を次の製品作りに生かす松山さん。
販売するときは壊れたら修理の相談にのることを必ず伝え高価な津軽塗が安心して日常生活の中で使われることを望んでいます。

松山漆工房 松山昇司 さん
「うやうやしく使ってほしくないので 細い箸に対して『折れるんじゃない』と言われたら『折れますよ』という話もするし折れた時は交換もするしちゃんと塗り直しもしますとか売った時で終わりじゃなくて売ったあとの話を多くするようなことを心がけてお客さんにお渡しすると気をつけています」

地場産品として現代に必要とされる津軽塗を作り後世に技術を残したいという松山さんこれからも奮闘が続きます。

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