中心商店街のランドマーク中三破産の波紋 土手町の未来に地元は危機感募らせる 弘前市
中三の経営破綻を巡る動きから。弘前市の中心商店街のランドマークの閉店に地元は危機感を募らせています。市は離職者の支援など現在の対応状況を発表しました。
★青森放送 對馬敬
「テナント業者の方々が次々と店内に入っていきます」
きょう中三弘前店ではテナント業者の人たちが荷物を引き取りに訪れていました。中三側と連絡がとれないため仙台から来た人もいました。
★仙台の卸業者
「実は今月末で我々も退店する申し入れはしていたので ジュンク堂が抜けたり帝国データバンクの与信調査の点数を確認した中で下がっていく一方だった」
中三弘前店は1962年のオープン以来土手町を象徴する商業施設でした。しかし郊外店に押され土手町は人通りが少なくなり2019年に紀伊國屋書店が閉店。2020年には「ルネスアリー」が休館、おととし弘前中央食品市場が閉店。ことし6月には老舗和菓子店の「開雲堂」も閉店しました。
追い打ちをかけるようにランドマークの中三が9億円もの負債を抱え閉店、従業員85人は解雇される事態となり商店街は危機感を募らせています。
★利研刃物店 今井満代表
「影響はこれから出てくると思います やっぱり土手町の顔がなくなるというので残念なんですけど やっぱり歩いて買い物をしてもらいたいですけれども」
★暮らしの衣料ストー 成田明子さん
「土手町通りがだんだん少なくなっているので人がもっと来なくなるじゃないですか(中三が)ひまだひまだと言っても結局中三に来る人もいるし名物のラーメン屋さんもあったことだし(影響は)結構大きい」
★弘前下土手町商店街振興組合 成田尚三理事長
「あれだけの大きい建物が廃虚というかそういう風になるのがいちばん我々としても困ることなので市役所でも応援してもらってでも再開発か何かの道筋をつけていただければと思っていました」
一方、弘前市と弘前商工会議所、ハローワークは連携して中三の従業員や業者・テナントを支援すると発表しました。従業員向け支援では今後離職者を対象とした雇用保険などの説明会を開きます。求人は原則ハローワークでの受け付けになります。また弘前商工会議所が取り引き事業者とテナント向けに特別相談窓口を開設し経営相談を受け付けています。融資制度の活用や空き店舗対策の補助金を活用した店舗移転を支援するということです。具体的なスケジュールなどは今後市のホームページで通知するということです。