女川原発2号機再稼働 宮下知事がコメント
29日夜、東北電力が宮城県にある女川原子力発電所2号機の原子炉を起動したことを受け、宮下知事がコメントを発表しました。
コメント全文は以下の通りです。
「女川原子力発電所2号機の再稼働については、原子力規制委員会により安全性が確認された原子力発電所の再稼働を進めるという基本政策の下で、国、事業者が地元の理解を得て進められてきたものと受け止めています。
原子力発電所については、何よりも安全性の確保を最優先に、国民の一層の理解を得ながら、国、事業者が責任を持って対応することが重要であると考えています。」
東北電力は29日午後7時に女川原発2号機の原子炉を起動したと発表しました。
30日午前0時12分には、核分裂反応が安定して続く「臨界」へ到達しました。
今後は2024年11月上旬を想定している再稼働(発電再開)に向けて、各種検査・試験・作業などを進めていくとしています。
女川原発2号機は東日本大震災で停止して以来、13年半余りを経ての再稼働です。
東日本大震災の被災地に立地する原発では初めての再稼働で、東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)としても全国初の再稼働となります。
原子炉起動について東北電力・樋口康二郎社長のコメント
「女川原子力発電所2号機の再稼働に向けては、安全確保を最優先に、各種検査・試験、作業などを丁寧に進めてまいりました。
去る10月5日には、村井宮城県知事、須田女川町長、齋藤石巻市長に発電所をご視察いただきましたが、その際に頂戴しました、「作業における安全最優先」や「組織として人を大切にする人材育成」「地域の皆様への丁寧な説明や情報発信」といったご意見・ご要望をしっかりと受け止め、引き続き、安全確保を最優先に、13年ぶりとなる再稼働に向けて、一つひとつのプロセスにしっかりと対応してまいります。
女川原子力発電所2号機の再稼働は、東日本大震災で被災した沸騰水型軽水炉(BWR)で初の再稼働であり、震災からの復興につながるとともに、電力の安定供給やカーボンニュートラルへの貢献の観点からも、大きな意義があるものと認識しております。
また、再稼働にあたっては、地域の皆さまからのご理解が何よりも重要と考えております。
今後とも、地域の皆さまには、様々な機会を捉えて、当社の取り組みをわかりやすく丁寧にお伝えしてまいります。」
電気事業連合会 林欣吾会長のコメント
「本日、東北電力女川原子力発電所2号機の原子炉が起動した。
これまで東北電力ならびに協力会社等の皆さまが安全を最優先に各種取り組みを
進めたことはもとより、その取り組みを地域の皆さまに丁寧に説明された結果と受け止めている。
東北電力、立地自治体をはじめ、関係する皆さまのご尽力に感謝と敬意を表したい。
このたびの原子炉起動は、東日本大震災を経験した沸騰水型軽水炉(BWR)として、震災後初めての再稼働に向けた大変大きな節目である。
今後、安全作業のもとで、発電機の並列、営業運転へと着実に進んでいくことが期待され、エネルギー自給率の向上、電力の安定供給確保、カーボンニュートラルの実現や地域の復興等の観点からも大きな意義があると考えている。
東北電力においては、引き続き安全を最優先に、再稼働および営業運転に向けた工
程を一歩一歩着実に進めていただきたい。
現在、第 7 次エネルギー基本計画に係る議論が進められているが、私どもとしては、GX の実現と安定供給の確保を同時実現する観点から、エネルギー安全保障にも寄与し、脱炭素にもつながる原子力発電の最大限の活用が必要と考えている。
引き続き、原子力発電を最大限活用していくために、新規制基準への的確な対応は
もとより、業界・産業界が一体となって、より高い次元の安全性確保に向け、取り組みを進めてまいりたい。
また、今後、再稼働を目指すプラントについても、再稼働加速タスクフォースの活
動も通じて、電力業界として早期の再稼働につなげてまいりたい。」