特集は救命率向上が期待される「Live119」です。
通報現場の映像をスマートフォンを使ってリアルタイムで消防に伝える新しいシステムで、今回特別に猪股アナウンサーが体験してきました。

★司令管制員
「上十三消防指令センターです　火事ですか？救急ですか？」

住民のために日夜問わず通報を受ける消防指令センターは、聞き取りをして必要と判断すれば消防車や救急車などを現場へ出動させます。
しかし音声通話だけでは現場の状況把握が難しいことも…。
そこで全国で導入が進んでいるのが現場の状況を「見える化」する映像伝送システム「Live119」です。

上十三地域8市町村を管轄する上十三消防指令センターでは、今年4月県内で初めてこのLive119を導入しました。
Live119はスマートフォンのカメラ機能を使ってリアルタイムの現場の映像を指令センターと共有できるシステムで、現場の状況確認や緊急の場合には応急処置のしかたの動画を通報者に送り、的確なアドバイスをすることもできます。
今回はこのLive119を特別に体験させてもらいました。
倒れている人がいたという想定です。

★猪股南アナウンサー
「119番 えっと…」

スマートフォンを使って119番通報し、現場の状況を伝えます。

★猪股アナウンサー
「呼吸もしてないです」

★司令管制員
「非常にいま危険な状態にありますのですぐに心臓マッサージをやってもらいます」
「そちらの映像をこちらに送ってもらいたいので協力していただけますか？」

司令管制員は現場の映像が必要と判断した場合、通報者の携帯電話へショートメッセージを送ります。
指示に従って進んでいくと…

★司令管制員
「真ん中に赤いカメラのボタンが出てきたらそちらをタップしてください」

「映像確認とれました」

指令センターに現場の今の状況が送られます。

★司令管制員
「心臓マッサージのやり方の動画を携帯電話に送りましたので、それを見ながら心臓マッサージをやってみましょう」

送られてきた動画でやり方を確認します。

★司令管制員
「心臓マッサージの押すスピードはこちらから一定のリズムを今送っています」
「そのテンポにあわせて心臓マッサージをやってみましょう」
「ひじもしっかり伸びて上から押せてますので押す深さも大丈夫です。そのまま一緒に協力してくれている方と救急隊が到着するまで心臓マッサージを続けてください」

動画と音声で的確に指示をしてもらえるので、救急隊が到着するまでの間落ち着いて最善の行動をとることができました。

このLive119、今月2日にバージョンアップし新しい機能が追加されました。
それがこちら。

★司令管制員
「押す位置を赤い丸ボタンみたいなのでました？画面に？」
「そちらに手を置いて心臓マッサージをしてください」
★通報者
「分かりました」

心臓マッサージで胸を押す位置を相手側の画面に指示できたり、機種によってはリモートでライトを点灯して暗い場所でも現場の状況をしっかりと確認できるようになりました。

★上十三消防指令センター　関修二管理員
「今回のバージョンアップによっていままでの操作がさらに簡略化されまして、通報される方の負担が減ることになりました」「助けられる命も多くなるものと考えておりますので、このバージョンアップしたLive119を積極的に活用して救命率の向上につなげたいと考えております」

私たちの生活や命を守ってくれる119番。
スマートフォンを使った新しい「見える通報」が迅速な現場対応に役立てられます。