日銀の最高意思決定機関、政策委員会のメンバーが来県し、県内の経済団体との懇談会が開かれました。

愛媛県松山市で開かれた金融経済懇談会に出席したのは、日銀の安達誠司審議委員です。

安達審議委員は、総裁ら9人でつくる日銀政策委員会の1人で、メンバーは年に2回全国で各地の経済団体と意見交換を行っています。

29日の懇談会で安達審議委員は、日銀が目指す安定的な2％の物価目標について、「『賃金と物価の好循環』が重要としながらも、現時点では十分に達成した段階とはいえないと説明。

出席者からは「地方にはこれ以上の賃上げに苦慮している中小企業もある」といった意見も上がったということです。

審議会を終えて会見した安達審議委員は「将来の金利上昇に対するリスクは思ったよりも大きいかもしれないという、切実な訴えもあり、そこは考えていかないといけない」などと語りました。

また安達審議委員は、道後やしまなみエリアなどの観光業は持ち直しの動きが見えていると期待感も示していました。