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若者と地域を結ぶきっかけに「学割」はじめました!仕掛け人は高校生3人組

2024年8月8日 19:09
若者と地域を結ぶきっかけに「学割」はじめました!仕掛け人は高校生3人組

宇和島市の高校生が、若者と地域を結ぶきっかけを作ろうと立ちあがりました。仕掛けたのは「学割」です。

「学割」。学生・生徒に対して、交通機関や劇場などの施設がその運賃や料金などを特別に割り引くこと。学生割引。

この学割を、サービスを受ける自分たちが作ってしまったのが、宇和島水産高校の3人の生徒です。

嶌田さん:
「ココイチが協力してくれると思ってなかったから、無茶苦茶嬉しかった」

3年生の嶌田翔さん。早川莉玖さん。前田翔誠さんの3人は、水産増殖科のクラスメイト。

今回の学割は千葉県出身の嶌田さんの発案。県外出身だからこその宇和島に対する危機感から実現しました。

嶌田さん:
「宇和島市は、若者減少で、すごく人口も減っていて、このままでは危ないと思って。(千葉県と比べて)宇和島市では学割をやっている店がすごく少ないと知り、若者が宇和島市を知る一つにしようと、学割を提案した」

店との交渉も自分たちで行い、宇和島市内の17店舗が協力してくれることに。生徒らが使いやすいように学割のチケットとサービスの内容を説明したパンフレットを印刷し、宇和島市の中学校や高校と、鬼北町の北宇和高校に3500部配布しました。

早川さん:
「安く使えるというのは第一としてある。宇和島に住んでいるからといってすべての店を知っている訳ではなくて、まだ宇和島の知らないところはあると思うので、そういったところを、食を通じた学割を使ってもらって、地域の魅力を知ってほしい」

学割に協力する店舗の一つ、珈琲亭TAOです。こちらの学割はドリンクやフードが100円引き。このケーキとレモンスカッシュでは、それぞれが100円引きになるんです。

珈琲亭TAO 藤田晶子さん:
「学生なので、男の子などは食べ物を頼んだりするので、お腹いっぱい食べてほしいというのはある。これを機会に、来たことの無い人も来てもらえたら非常にいいかなと思って受けさせてもらった」

学割の費用は、協力する店側の負担となりますが…

藤田さん:
「卒業した後に、また大人になって地元に帰ってきた時に、『そういえばここで学割使ったな』みたいな感じで、思い出というか “未来への種まき”」

中学生2人組:
「学生にも使いやすい券だと思いました」
「お得だなと思いました」

夏休みの学割スタートから1週間。嶌田さんたちがその反応をヒヤリングしようとやってきたのは、中心商店街の「キッチン ニコリ」。肉料理が売りのこちらのお店。学割ではソフトドリンク1杯かご飯のおかわりのどちらかをサービスしてもらえます。

ニコリ河野英二さん:
「はい。こんな感じです」

嶌田さん:
「おおお…」

1週間で9枚の学割のチケットが使われていました。嶌田さんたち。確かな手ごたえを感じているようです。

嶌田さん:
「使ってくれるのは、すごく嬉しい」

河野さん:
「こうやって何かしらのアクションをおこすってことは、それが成功する成功しないは別として、考えて動いてすごくいいことだと思う。今だけじゃなくて、次へ次へ繋げられるように頑張ってほしい」

サービスを受ける高校生が作った一風変わった宇和島の学割。生徒たちと飲食店をつなぐ一枚のチケットが、宇和島の将来を支えるきっかけになるかもしれません。

前田さん:
「多くの中高生の方に、色々な個人店や宇和島市にしかない店を知ってもらって、この夏休み期間にたくさん使ってもらいたい」

嶌田さん:
「宇和島市をどんどん盛り上げていって、(今後も宇和島市が)存続していけたらと思う」

3人:
「食べて学び、地元を愛そう!学生割引、使ってね!」