松山市の中心街でスイカが目印!老舗甘味処で70年間愛される“昭和レトロなかき氷”
懐かしいあの時代へ皆さんをお連れします。夕方、時々開店する「昭和食堂」のコーナーです。毎日暑いですね。きょうの昭和食堂はひとときの涼しさをお届けします。
愛媛県松山市千舟町通りに店を構える、スイカが目印の「あたりや」。
2代目 山崎美智子さん:
「やっぱりスイカを食べてもらいたい。創業は戦後から昭和22年オープンです。私の両親が始めました」
終戦すぐの昭和22年に八百屋としてスタートしたあたりや。その後甘味処になり…
山崎さん:
「名物は氷スイカですね。スイカを利用してできたもの。スイカこだわってます。自信持ってます」
スイカはその時々で仕入れる産地が変わります。
山崎さん:
「うちが6月半ばから始めるのでその時が鳥取からです。鳥取→長野→石川→山形。今が山形。この間の雨でちょっと大変ですけど、うち専用で本当に良くしてくれる人が市場にいまして、その人が特別にあたりやのスイカというのを探してくれてます。今はこれ、山形です」
Q.7500円?
「そのときの相場ですよ。これでも安いと思います」
最も美味しい産地を求めて北上を続けるスイカ前線。8月末頃には北海道まで北上し、シーズンを締めくくるんだそうです。
Q.とてもいいスイカを?
「絶対です」
スイカを切るのはこちらの包丁。大玉だからこその迫力の長さです。
「全部、この蜜もあんこも白玉も全部手作り。大変です、でもそのおかげでお客さん変わらず来てくれる。 若い人みたいな今の流行りの氷は出来ない」
ご自慢のスイカに手作りの蜜をひとかけ。そこに…粉雪のような氷が乗ります。
山崎さん:
「フワフワなんですけど」
さらに蜜をかけ、もう一度氷を…あたりやの氷スイカにはストローが付いてきます。
このストローは…
山崎さん:
「このストローは(口が)ちょっと小さめなんですよ。大きいストローやったらスイカの種が入ってしまう。最後のお汁がすごい美味しい」
最後の最後まで楽しむファンのためなんです。
提供を始めておよそ70年。変わらないあたりやの味です。
お客さん:
「すごく久し振りに参りました。高校生の頃よく来てたんですけど、その後松山を離れて外で働いてたものですから。今回Uターンしまして、本当に多分30何年か振り位な感じですけど、すごく懐かしくて昔ながら親しんだかき氷、非常に美味しかったです。懐かしいです」
オールドファンの心をつかんで離さない、あたりや。もちろん、新たにファンも増えてます。
今年の営業は9月半ばまでの予定。70年変わらぬ夏の味に会いに訪れてみてはいかがでしょう。