【防災メモ】高さ30cmの津波に耐えられる?場所によって異なる津波の到達時間…「時間差」に注意を
豊後水道での地震から間もなく1か月となります。防災について考える1週間として今週、毎日お伝えしている防災ひとくちメモ。きょうのテーマは「津波」です。
こちらは去年、中央大学の施設で行った津波実験です。まず体験するのは高さ30センチの津波。
白石アナ:
「いきます!3、2、1。おおおおお、結構強い…」
たちまち2メートルほど押し流されてしまいました。
さらに50センチになると…
白石アナ:
「うわああああ…」
踏ん張る余地もなく、あっという間に押し流されてしまうほどの強さです。ロープがなければどこまで流されていたか分かりません。腰より下の位置の50センチの津波でもものすごい威力です。
中央大学の有川教授によると、30センチであれば5、60キロの力がかかるため子どもやお年寄りは流されてしまうということですし、50センチだと、その4倍の200キロくらいの力で押されるため、大人でも流されてしまうということです。
実際の津波だと水だけでなく土砂や漂流物も一緒に流れてきますので、威力は実験よりも強く、危険だということです。
では津波に関する警報や注意報が出たら、どう避難をするべきなのか。それがこちら。
▶できるだけ高いところへ避難すること
▶土砂災害の恐れもあるので避難場所は複数想定しておくこと
そして、こちらは夜間の津波避難訓練の写真です。夜の時間帯は、避難する道がどれくらいの暗さなのか、何を持って行くべきなのかなどの確認も事前にしておく必要があります。
東北大学の今村文彦教授が、愛媛ならではの津波の注意ポイントとして指摘するのが…「時間差」です。
気象庁が発表する津波の到達予想時間は、愛媛の場合、宇和海と瀬戸内海の沿岸でそれぞれ最も早く津波が到達する時間です。海岸線がこれだけ広いと、例えば同じ宇和海側でも第一波が到達する時間は、大きく異なる可能性もあります。
津波が来ていないから大丈夫、と思って引き返してしまうと、遅れてやってきて巻き込まれる恐れもあるため、「津波の警報や注意報が解除されるまでは避難を続ける」ということを忘れないでください。