賑わい戻る観光地 年末年始はスタッフ総出でおもてなし!“道後最大の温泉旅館”の年越しに密着
今回の年末年始、県内最大の観光地、道後では温泉の入浴客が6日間で2万2900人と去年に比べ5000人以上増え、賑わいを見せました。そんな道後で、大晦日から元日、宿泊客を出迎える温泉旅館の年越しに密着しました。
松山市道後姫塚の「道後プリンスホテル」です。1975年創業、124の客室を構える道後最大の温泉旅館です。午後3時のチェックイン開始にあわせて、続々と宿泊客が到着してきました。
案内するのは客室係2年目の白石あみさんです。客室係は、宿泊客の出迎えに、館内の案内、料理の提供など仕事内容も多岐にわたります。
白石あみさん:
「失礼いたします。浴衣をご用意させていただきました」
宿泊客:
「この福袋って?」
白石さん:
「そちらがお子様への当館からのささやかながらのプレゼントでございますのでよろしければぜひご利用くださいませ。このあともごゆっくりお過ごしくださいませ」
この日は“満室”!さらに冬休みに入った先月27日から今月7日まですべて満室が続いているといいます。
河内広志会長:
「年末年始の忙しいときは総力戦で」
新型コロナの5類移行、観光客の増加などで賑わいが戻りつつある一方で、人手の確保も難しいのが現状のなか、新年を迎える門出の日、従業員全員でカバーしながら年末年始に臨んでいます。
河内会長:
「お客様の期待値も大変大きいし私たちもしっかりとおもてなしをして最高の満足と笑顔で接遇しないとおしかりを受けるので。緊張感が走りますよ」
提供する夕食は330人前!総勢24人の料理人とスタッフが連携
宿泊客が続々と到着する中、厨房では午後6時から始まる夕食の準備が佳境を迎えていました。
神谷光秀料理長:
「(普段と比べて)3~4倍ぐらい忙しいですね」
この道20年の神谷料理長を中心に、この日準備する夕食はなんと330食!総勢24人の料理人とスタッフが阿吽の呼吸で、次々と料理を完成させていきます。
神谷料理長:
「きょうは12月31日ですから年越しそばを」
大晦日ならではの特別メニューです。
夕食30分前、レストランには客室係2年目の白石さんの姿が。
白石さん:
「この2つの席に私が3名で置くのでそれ以外のところに置いてもらってもいいですか?」
調理場から運ばれてきた料理を客室係のメンバーがそれぞれのテーブルへと手際よくセッティングしていきます。
新鮮なアワビに…お肉!華やかな料理の数々が並び、無事夕食の準備が整いました。
挨拶回りから送迎バスの運転まで…会長自ら宿泊客のおもてなしに奔走
河内会長:
「ご挨拶を…失礼いたします。今年最後の夜を楽しんで」
河内会長:
「左右オーライ」
河内会長、次はバスのハンドルを握ります。超繁忙期!出来る仕事は何でもします!
河内会長:
「毎年必ずこれくらい賑わっていますからね。ある意味“ちゃんとした大晦日がきたな”という感じですね。『ここがよかった・悪かった』ということをお客さまとの会話を通じで情報が入ってくるので、このボンネットバスの中というのは非常に宝庫ですよ」
午後8時半、夕食を終えた家族連れなどがホールに集まってきました。
スタッフ:
「大晦日カウントダウンナイトフェス始まります、皆さん拍手ー!」
三味線や太鼓の音頭に合わせて始まったのは、年末の恒例イベント「もちつき大会」です。
Q愛媛で過ごす年末は?
東京から:
「景色もいいし全部料理がおいしいし来てよかったです」
河内会長:
「日本人が一番大切にするのが大晦日と元日だと思うんですね。 そのときに道後温泉を選んでくださって、そのご期待に添うようなおもてなしと接遇、料理、環境の全てをご提供するのが、私たち宿泊事業者の最大の役目ですね」
と言う河内会長ですが、怒涛の一日に…
「ヘトヘトです、早く帰りたい」
大晦日からつづく怒涛の時間も「お客様に感動を与えたい」
年が明け、まだ夜が明けきれぬ中、厨房では作業にあたる人たちの姿がありました。
Q大晦日の夜は眠れた?
神谷料理長:
「きょうのことを考えたら寝れんです」
朝食の準備です。一本一本焼き上げるだし巻き卵に、ローストビーフ。
そして、この日のメインはお正月ならではのおせち料理です。新年のスタートにふさわしい華やかな料理が出そろいます。
午前7時。
「あけましておめでとうございます。お待たせいたしました」
新年を迎えて初めての食事、宿泊客が朝食会場へと集まります。大晦日から怒涛の時間を過ごし、何とか朝食づくりが一段落した神谷料理長。
神谷料理長:
「『美味しかったです』と言われるときが一番嬉しいし喜びですね。道後プリンスホテルに来ていただいてお客様に感動を与えたいですね。そういう1年にしたいですね」
午前10時。いつもよりゆっくりとチェックアウトする宿泊客が多いという元日の朝。ロビーにはチェックインの時よりも多くの荷物を抱えた宿泊客の姿がありました。
東京から:
「とても雰囲気がよかったですね」
東京から:
「特にこのホテルはイベントがたくさんあって結構家族で楽しめる感じで」
東京から:
「食事がお正月用になってまして(2024年)いいスタートが切れたと思います」
宿泊客の笑顔で幕を開けたお正月。スタッフも…
客室係 白石さん:
「お客様に『このホテルに来てよかった』『楽しい思い出になった』と思っていただけるように健康に気をつけてこれからも頑張りたいと思います」
河内会長:
「多くのお客様を迎え入れて『道後温泉は素晴らしい』と言っていただけるような1年になるよう微力ながら頑張ってまいりたいと思いますので、ぜひ“道後へドウゴ”お越しいただきたいと思います」