松山秋祭り最終日!各地域のかき手にふるまわれた“自慢の祭りカレー”のヒミツ
きょうクライマックスを迎えた松山の秋祭り。祭りに燃えるかき夫たちの心と体を満たしていたのは、各地域でふるまわれるカレー!知られざるわがまち自慢の‟祭りカレー”のヒミツに迫りました!
雨が降る中行われた、今年の松山秋祭り。
かき夫:
「これが楽しみで祭りしよるんじゃけん!」
料理長:
「かなりいい肉を使ってると思いますよ」
祭りに燃える地域には…旨いカレーあり!
きょう、午前1時。
清家記者:
「雨の中、かき手たちが一斉に境内へと走り込んでいきます」
「暁の宮出し」と呼ばれ、松山で一番早い時間に行われる三津厳島神社の宮出しです。
祭りの花形、神輿が登場すると会場はこの盛り上がり!
そして…三津名物の「けんか神輿」は神様も激しくぶつけ合うことで、神様の力がより大きくなり、ご利益をいただけるとの信仰から行なわれる神事。豪快で迫力ある鉢合わせに、大勢の見物客が見入っていました。
かき夫:
「興奮するところも多々あったが、皆さん一致団結している。祭りが来ると秋だなと感じる」
見物客:
「父と弟が(神輿を)担いでいるので少し心配しながら楽しく見れた」
けんか神輿が一段落した午前4時前。公民館で、かき夫たちが掻き込んでいたのは…カレーライス!
渡部眞知子さん:
「ジャガイモに、ニンジンに玉ねぎ、牛肉。もういつものカレーと同じです」
古三津北では毎年、地区の組長の奥様たちが手作りでカレーを作るのか恒例。辛さは、中辛。材料も作り方も、毎年変わらず。そして、隠し味も毎年変わらず…
渡部さん:
「やっぱ愛情ですかね。時間をかけて作るとおいしさも 倍増しますので」
メインの神事“けんか神輿”を終えた担き夫のお腹と心を満たす“愛情”もたっぷりのカレーです。
かき夫:
「三杉町のカレー超有名ですから、ここがなくなったら僕神輿辞めようかと思ってる」
かき夫:
「うまい!これ食べないと一日もたんのよ。名物やけん、毎年」
神輿を担いで50年以上、古三津の祭り男こと、大野忠さんにとってもカレーは気合いを入れるまつり飯のようです。
大野さん:
「宮出しが終わったら絶対にここにきてカレー食いながら、アサヒビール飲むんよ。これが楽しみで祭りしよるんじゃけん」
渡部さん:
「もう昨日から頑張っているので 少しでもお手伝いしたいと思ってやっている」
午前6時前、伊佐爾波神社と湯神社からあわせて7基のみこしが道後温泉駅前へ。道後地区の祭りの呼び物、「鉢合わせ」です。
みこしとみこしの激しいぶつかり合い。集まった人たちはみこしがぶつかり合う際の迫力やみこし守の熱気に圧倒されていました。
湯之町大神輿のお昼休憩で登場したのも、もちろんカレー!です。
「湯之町」の祭りカレーのシェフは?
ホテル花ゆづき 清水源啓料理長:
「美味しいものを食べていただく方が、お神輿かく人も力出るんやないかなと」
道後のホテル花ゆづきの清水料理長。「湯之町」地区では、毎年道後のホテルや旅館が持ち回りでお昼休憩に振舞うカレーを作ることになっていて…
料理長:
「ルーは独自の配合で作ってる。今回はお子様も食べるということで、少し甘めにしてます」
今年当番を務める花ゆづきでは、きのう昼前からシェフ3人が150人前のカレーを仕上げていました。
料理長:
「伊予牛のカレーですね。かなりいい肉を使っていると思いますよ」
ポイントは、ホテルで提供するステーキやしゃぶしゃぶに使うブランド牛・伊予牛「絹の味」。肉をカットする際に出る切り落としを、祭りカレーのために冷凍してストックしておいたそうです。辛さは甘口と中辛の間、隠し味にコーヒーを入れているというホテルカレー!
料理長:
「うれしいですよね。どこかで関わってるっていう気持ちになりますから」
そしてきょう、お待ちかねの昼休憩。まずは、湯之町地区でおみこしを担いだ子どもたちが、いただきまーす!
女の子:
「あたたかいからおいしい」
男の子たち:
「雨で冷やされたので心が温まります」
「心じゃなくて体やろ」
「両方温まります」
かき夫:
「今まで食べた中で1番おいしいです。仲間と一緒に食べるカレーがやっぱ最高です」
湯之町のパワーの源は、何ともうらやましい本格ホテルカレーでした!
清家記者:
「勝岡では、ふんどし姿の男たちがみこしをかつぎながら 一気に走っていきます!」
松山市の北西部勝岡町の勝岡八幡神社の秋祭り。目玉は、男性10人が神輿を担いでおよそ100mの参道を駆け抜ける「一体走り」です。いかに神輿を揺らさず、そして速く、美しいフォームで走ることができるか競い合う一体走りは、市の無形民俗文化財にも登録されています。
雨が降り、コンディションも悪いにもかかわらず、参道を美しく走り込んでいく姿に。
見物客たち:
「迫力があって一緒に見れてよかったです」
「一体走りは勝岡神社の宝物というか、そういうもんじゃない?」
「ここに生まれてよかったなって思います」
かき手として今年初参加という棟田さん。
棟田さん:
「この1週間、10月1日から練習してきました。郷土の文化の永続的な発展のため一生懸命尽力したいと思います」
子育てをする中で、親として地域でのつながりを作りたいと参加を決めたそうです。
棟田さんの初の一体走り。
棟田さん:
「感無量です。ほんとに感動するんやって思いました」
棟田さんの妻:
「毎日練習を遅くまでがんばってたので、お疲れ様ですと伝えたいです」
この一体走りの会場にもありました!お祭りカレー!勝岡の集会所で、朝早くからカレー作りに勤しむ女性。4人で、カレー50人前を作るといいます。
日野美保さん:
「もうホント甘口が基本です。子供さんたちの要望を中心に甘いカレーを作ってます。『もうおばちゃん甘~いカレー作ってね』という要望があって事前にそういうのをキャッチしながら。子どもたちも朝早くから早起きして頑張ってますし、今日なんか特に雨ですので愛情たっぷりのあったかいカレーを甘いカレーをいっぱい作ってます」
炊くご飯の量は、4升!順調にカレー作りが進む中…子供たちは懸命に町内を回ります。
日野さん:
「帰って来た?お腹すいたやろねー」
雨の中頑張った21人の子どもたち。待ちに待ったカレーです。家庭的であったかい勝岡の甘いカレーは今年も大好評!雨で冷えた体をしっかり温めていました。
子ども:
「すっごく甘くておいしいです」
子どもも大人も!そして祭りを裏方として支える皆さんも…おつカレーさまでした。