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昔はどこに遊びに行った?懐かし映像で振り返る“愛媛のGWの歴史”と開通から25年“しまなみ海道”は今

2024年5月7日 18:50
昔はどこに遊びに行った?懐かし映像で振り返る“愛媛のGWの歴史”と開通から25年“しまなみ海道”は今
しまなみ海道全線開通 1999/5/1

南海放送に残る70年のライブラリー映像から、愛媛のゴールデンウィークの歴史を振り返ります。今では見られない光景も。まずは、25年前に開通した「しまなみ海道」に時代を巻き戻し!

アナウンサー:
「瀬戸内に一本の道ができました。この瞬間をどれほど待ち望んでいたことでしょうか」

1999年5月1日、今治から尾道までを7つの橋で結ぶ「しまなみ海道」が全線開通しました。開通当日、道路は、橋の上も島をおりても車の大渋滞!

旅行のスタイルが団体から個人中心へとシフトしはじめたこの時代。吉海町の「いきいき館」には、開通2日間で1万人を超える観光客が訪れました。“サイクリスト”の聖地として、愛媛を代表する観光地誕生の記念すべきゴールデンウィークとなりました。

64年前は“貸し切りバスツアー”が大人気!自動車の普及で楽しみ方も多様化

こちらは今から64年前、1960年のゴールデンウィークの映像。4月29日の松山市駅です。高度成長期真っ只中、好景気に沸いていたこの時代は、貸し切りバスでの観光ツアーが大人気でした。

5年後の道後温泉駅前も…松山城も、天守には多くの人がいますね!

70年代に入ると自動車の普及で、ドライブを楽しむ”マイカー族”が増えました。

ドライブで向かう場所には…東温市にある滑川渓谷。冷たい渓流で冷やした飲み物やトマトに…飯ごう炊飯。最近でも全国的なキャンプブームですが、50年前も、自然を満喫しながら家族で過ごすキャンプ時間。賑わう観光スポットにアウトドアスポットと、ゴールデンウィークの楽しみ方が多様化していました。

とべZOOの前身・道後動物園には一日に3万人が来園

昔も今も人気なのが“動物園”。今の道後公園にあった道後動物園の様子です。

道後動物園では5月5日のこどもの日は、中学生以下の入園が“タダ”に!この年の1972年、こどもの日の入園者数は、一日で3万人に上りました。ステージでは手品や、チンパンジーの綱渡りなど催しも盛りだくさん!

その後、1988年に道後から砥部に移転した動物園で新たに始まったのが、一日園長と一日飼育員。地元の小学生が動物園の仕事を体験します。エサを準備したり…朝寝坊のオオアリクイ親子を起こしたり。

体験した小学生:
「エサとか作ったりするのは楽しかった」
「とべ動物園のこういう人たち(飼育員)がいっぱい仕事をしていることがよく分かった」

5月4日は休日じゃなかった!小学校では運動会も

松山市の小学校で開かれていたのは春の運動会。今から40年前のこの日は、5月4日の休日!ではなく“平日”だったんです。今では当たり前の5月3日からの3連休ですが、かつて5月4日が「平日」だったことをご存じですか?

1985年に「国民の祝日に関する法律」が「前日および翌日が祝日の日は休日にする」と改正され、3日の憲法記念日、5日のこどもの日に挟まれた4日も休日になったんです。

連休でイベント盛りだくさんに!かつてあった驚きのスポット

連休となり、県内のゴールデンウィークもイベントづくしとなります!
愛南町御荘では…大きな玉網を手に海へ猛ダッシュ。「立て干網」です。初夏の大潮の日に御荘湾の両岸を網で区切り、引き潮のタイミングで湾に閉じ込められた魚を獲る、伝統漁法。ハマチや鯛!大物を求めて、2万人もの人が集まりました。

1977年、松山市の伊台地区にオープンしたのが「フィールドアスレチック」。

アナウンサー:
「スタートから始まって40コースあるんですけど。全部松山の名所の名前が付いているんですね。ですからこの40コース全部回りますとね、松山の名所を一周したことになるわけなんです」

アスレチックの中には…池の上を渡る吊り橋やいかだにドキドキです!

さらに、松山市の北条には当時大人気のアクティビティ、巨大迷路が登場!

挑戦した子ども:
Q.面白かった?
「はい」
Q.どのぐらい時間かかったかな?
「もう1時間近く」

挑戦した子ども:
「面白かった」
Q.迷わなかった?
「迷った」

子どもも大人もスリル満点の体験を楽しんでいました。

“開通ブーム”は一過性のものだった…しまなみ海道の今

全線開通から25年となったしまなみ海道。

和氣アナ:
「しまなみ海道来島海峡大橋です。天気がいいこともあってサイクリストのみなさん本当気持ちよさそうですね。ハロー!この橋が開通して、今年25年が経つんですね」

橋を描く高校生 香川県から:
「描けました。しまなみ海道です。島と瀬戸内海と、そこに橋がとけ込んでいる感じが素晴らしくて。もう色合いとかも抜群。高さとか、幅の細さとかも」

25年前の開通直後、2日間で1万人以上の観光客が詰めかけた、大島の道の駅「よしうみいきいき館」。この日、午後3時を過ぎても続々と訪れるサイクリストの姿が。

10年近く、いきいき館の支配人を務めた株式会社しまなみの酒井典久工務・運航部長です。
株式会社しまなみ 酒井典久 工務・運航部長:
「(開通ブームは)本当に一過性で、何年も続かなかった」

一時はブームが下火になったしまなみ海道ですが、2014年、復活の転機となったのが…

酒井さん:
「サイクリングですね。尾道までのサイクリングのイベントに全国から来て応募してくれる。認知度はどんどん上がっているので、これからもっともっと来ていただいて、海があり山があり魚がおいしくて、というのをどんどんアピールしてみなさんに来てほしい」

いまでは、しまなみ海道は世界が認める“サイクリストの聖地”に。ことしのゴールデンウィークも世界中からサイクリストが集まりました。

オランダから:
「四国別格二十霊場を自転車で巡ってきたんだ。これからしまなみ海道に挑戦するよ。きょうは完璧な日だ。天気もいいし僕はとてもラッキーだ」

男の子(西条市から父親と 自転車で初しまなみ):
「楽しかった、自転車乗るの」
Q.景色どうだった?
「綺麗だった。だってボートあったけん」
父親:
「僕(しまなみ海道が)できた当初に、一度ここに記念のときに来たことある。11歳だった。まだ何か新しい気持ちです。息子も連れて来れたのでよかった。今度は全部渡ろうね」
息子:
「うん」

世代を超えて訪れたい場所が、ここにありました。