来年松山市にオープン予定「こども本の森」建築家・安藤忠雄さんが施設に込めた思い語る
来年、松山市にオープンする予定の子ども向けの図書室「こども本の森」。
きょう建築を手がける安藤忠雄さんがイメージ図をお披露目し、施設に込めた思いを語りました。
杉本記者:
「全国で5番目となるこども本の森は、坂の上の雲ミュージアムの2階部分に宙に浮いたように作られるということです」
こちらが、来年夏ごろ松山市の坂の上の雲ミュージアムにオープンする予定の「こども本の森」図書室。
建築を手がけるのは、ミュージアムの設計者でもある世界的建築家・安藤忠雄さんです。
きょうは4月の着工を前に安藤さんがリモートで記者会見に出席し、コンセプトを説明しました。
安藤さん:
「もっと考えて考えて世界に発信するような子どもたちができればいいなと思って」
安藤さんは「未来を担う子ども達に本に親しんでもらいたい」という思いのもと、岩手や大阪などで「こども本の森」を設計・建築費などを負担し、自治体に寄贈するかたちでオープンさせています。
「こども本の森」は坂の上の雲ミュージアムの前庭に、2階部分と接続する形で建設され、延床面積は130平方メートルほど。
外観は、ミュージアムと同じガラス張りで、形はミュージアムが三角形であるのに対し、楕円形となるということです。
安藤さん:
「(坂の上の雲は)秋山兄弟を中心に出てくるわけですが、一人では何もできないけれどもお互いに力を合わせて新しい世界を切り開くんだと考えていたんだと思っておりまして、上を見ると円形があるというのは、地球はひとつなんだと、そのひとつの地球で生きてるんだということをしっかりと体感してもらおうと」
入室は無料。絵本や小中学生向けの物語など、およそ5000冊の本を並べる予定だということです。
坂の上の雲ミュージアムの菅康弘総館長は、「子どもたちが色々な本と出会い、『坂の上の雲』の主人公たちのように迷ったり悩んだりしながら、‟なりたい自分を探す”場所になれば」と期待を込めていました。