最強、最長寒波 静岡県でも車の運転など注意を
数年に一度の強烈な寒波の影響で、7日も日本海側を中心に大雪となっていて、雪国の人々は悲鳴を上げています。一方、雪が珍しい太平洋側の静岡県内では、この冷え込みを楽しんでいる人も見られます。
この冬一番の寒波の影響で、日本海側を中心に降り続ける雪。
朝から横殴りの雪が吹き付ける北海道。日本海側北部では雪だけでなく、風も強まり、7日午前0時半ごろに最大瞬間風速15.9メートルを観測しています。
連日の大雪に加え強い風の中での雪かきに住民は音を上げていました。
(北海道・羽幌町民は)
「疲れました。もういやです。雪のないところに行きたい」
こちらは、雪が降ったりやんだりの天気となっている石川県。輪島市内ではおよそ20センチの積雪となり、2024年、地震や豪雨被害に見舞われた仮設住宅の住民たちが、今度は雪に悩まされていました。
(男性)
「(朝に雪を)見てぞっとしたわ。 また雪かきいるなって思って」「腰が痛い」
静岡県内も厳しい冷え込みとなる中、7日、吉田町の保育園に現れた1台のトラック。
トラックで運ばれてきたのは、大量の「雪」でした。
普段は見ることのない雪に勢いよく飛びこむ園児たちー
これは、建設業などで構成されるNPO法人「創造の集い なずな」が子どもたちに雪を楽しんでもらおうと企画したもので、雪は岐阜の飛騨から運ばれました。
(園児)
「雪だるまを作っている/なんかすごくいいんだろうなって思いました」
寒さを吹き飛ばすほどの笑顔に包まれていました。
7日の最低気温は静岡市井川で氷点下6.4度、御殿場市で 氷点下4.2度、川根本町で 氷点下2.5度など18の観測地点のうち11地点で0℃を下回りました。
静岡市の中心部も7日朝の冷え込みは厳しく、駿府城公園では霜が張るところもありました。
(80代男性)
「風がなけりゃね、そんなでもないだけんさ風が強いとやっぱり寒いね」
散歩をしている犬もしっかり防寒対策。
(女性 )
「わたしのほうが寒いです。でも犬の方は散歩行きたいんで裏地がちょっとあったかいのにしたり厚めの服にしたり対策してます/家の中にいるので外に出ると寒いみたいででもやっぱり散歩が好きなので」
強い寒気が入り込んだ影響で県内では注意報が出るほどの強風に
この影響は市場にも…
「寒いけどね、魚がなくちゃ困っちゃうね」
普段はたくさんの魚が集まる市場ですが…7日、訪れてみるといつもより並んでいる魚が少ないようです。
「これを買うしかない」「セリにならない、これじゃ」
「(魚が)めちゃくちゃ少ないですよ」
熱海魚市場によりますと強風の影響であまり漁に出ることができないため、市場に入ってくる魚も減っているそうです。
「今一列ちょっと、やっぱり3列ぐらいないと金目(キンメダイ)が並ぶと一面真っ赤。そういうのがないから少し寂しい。でもきょうは沼津産の海苔がきたり日本海から甘エビかきたりしているので、なんとかまかなっていけたらいい」
普段、手ごろな値段の魚も7日は、普段の3~4倍の値段にまで高騰したということです。
一方、熱海梅園では観光客が足湯を楽しみながら梅を観賞していました。
(観光客)
「最高~ ああきもちい」「ずーっと入っていたい」
(観光客)
「もう出たくないです」「足の先が(寒さで)しびれていたのがちょっと和らいできました」
足湯は梅まつりが開催中の期間限定。
梅は寒暖差が大きいと開花が進むのが特徴で、ここのところの朝晩の寒さと日中の暖かさのおかげで遅れていた早咲きの梅が見ごろになってきたということです。
(観光客)
「最高です、やっぱり来たら入らないとね/(寒いから)よかった、梅も見られて」
さらに、市内で湧き出る熱海七湯のひとつ「小沢の湯」。
ここで観光客に人気となっているのが
「温泉卵」
(観光客)
「あったかくておいしいです」
「おいしいです/いいですね、うまくできました」
卵は近くの酒店で販売され一個60円。
観光客はホクホクの温泉卵の味を楽しんでいました。
さらに、この寒さを味方につけるレジャーも。
裾野市にある「スノーパークイエティ」。
(スキー客)
「寒いです、めちゃ寒いですよ」「寒波が来てるので来た」
7日は朝から、圧雪車で雪を踏み固めゲレンデの滑走性を高めるために、整地をしていたスタッフたち。
7日朝の気温は氷点下10℃にもなったということですが、おかげで雪の質が良くなっているということです。
(スタッフ)
「皆さんご苦労している方も多くいらっしゃるかと思うんですけれども、我々スキー場にとってはありがたい限り/ゲレンデコンディションは自然の雪に近い状況になっています/さらさらできめの細かい天然の雪に近いものになってます」
連日続く、最強・最長寒波の影響。
県内では7日の夜から8日にかけて強い寒気が流れる影響で、山地を中心に平地でも積雪が予想されていて、
(7日午前6時から)24時間の予想降雪量は中部・西部の山地で5センチ中部・西部の平地で1センチとなっています。
積雪や路面凍結するような寒さが続く中、気を付けたいのが車の運転です。
運転する際の注意や必要な備えについてJAFに聞きました。
急激に気温が下がると依頼が増えるというのが「バッテリー上がり」です。
(JAF静岡支部 事業課 菊池一啓さん)
「車のバッテリーが低温や高温になると性能が落ちるという特性 がある。極端に寒い冬は特にバッテリー上がりが起きる可能性が高いので事前に点検してほしい」
また、雪道を走行する際には万全な備えが必要だといいます。
JAFが行った実験では時速40キロでブレーキを踏んで止まるまでの距離は、ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤでは、およそ27メートルも違うという結果が出ました。
さらに「ブラックアイスバーン」と呼ばれる状況にも注意が必要です。
アスファルトが雨などで濡れているように見えても、実際には表面が薄い氷が張っています。
(JAF)
「静岡県内平地だと雪が降ることはなかなかないと思うが、山間地は日陰になっているカーブだったり橋の上、トンネ ルの出入り口などは凍結が起こりやすくなっているのでそういったところを走行する際は十分路面の確認をしていただ きたい」
私たちが今からできる備えとして取り付けが簡単な布製のタイヤチェーンがおすすめだといいます。
実際に見せてもらうと…
タイヤの上にかぶせまして0425車を少し前に動かしたらあとは残りの部分をかぶせて完成。
わずか3分ほどで取り付けることができました。。
(JAF)「一度試していただいたら簡単に取り付けできると思うのでぜひ雪道などに行く際は携行していただければ」
ノーマルタイヤでの雪道の走行は法令違反になる可能性もあるということで、お出かけ先の天気をチェックするなど慣れない雪道の運転には細心の注意と万全な備えが必要です。