【県内大雨】西部・中部は「線状降水帯」を伴い各地の河川水位も上昇…先週や過去大雨の被災地域は(静岡)
(西尾 拓哉 記者)
「時刻は午前7時前です。先ほどからかなり強い雨が降ってきました。家の屋根などに雨が打ち付けています」
午前7時前から浜松市では、視界が霞むような強い雨が降り始めました。坂から雨が勢いよく排水溝に流れていきます。朝から雨が降り続いた静岡県内。気象台は、午前、大雨を降らせる雨雲が停滞する線状降水帯が県西部に発生したと発表。「命に危険が及ぶ」と警戒を呼びかけました。
(西尾 拓哉 記者)
「午前10時の浜松市内です、先ほどから雨、風ともに強くなってきました。立っているのがやっとなほどで、私の後ろに見えます街路樹も風で大きくあおられているのが分かります」
午前10時ごろ、浜松駅前は、雨が地面が波打つかのようにたたきつけていました。風も強く、傘が折れてしまう人も見受けられ、降りしきる雨の中を歩く人の姿も…。
(傘が折れた男性)
「ホテルから傘を借りたんですが、すぐ壊れちゃって、いま買ってきたところで」
この雨とあってか、タクシー乗り場にも行列ができていました。自転車で配達をしていたという人は…。
(配達をしていた人)
「いま風が出てきたからね、怖くなって乗れないもんで」「これからこのビルに入るんですけど、そこまで行くのに大変」
天竜区でも横殴りの雨が。
磐田市では、午前11時過ぎ、警戒レベル5の「緊急安全確保」が発表されましたが、現在は解除されています。
(西尾 拓哉 記者)
「こちら浜松市の住宅街ですが、辺り一面がこのように浸水してしまっています。こちら道路なのですが川のようになっていまして、現在通行止めになっています」
午前11時ごろ、浜松市中央区天王町では道路が冠水。その中を歩く人の姿も…。周辺の店舗の駐車場も広い範囲で冠水していました。近くに流れる安間川。橋の近くまで増水していました。
大雨を降らせる赤い雨雲の範囲は、西部から次第に中部・東部へ。気象台は、中部にも線状降水帯が発生したと発表しました。
(杉本 汐音 記者)
「午前11時半前のJR静岡駅です。大粒の雨に加え風も強く吹いています」
静岡市内でも午前から雨・風が強まりました。静岡駅前では、飛ばされそうな勢いの風が吹いていました。
(杉本 汐音 記者)
「傘がバキバキになっている」
(市民 )
「歩いてきたんですけど、傘を差している意味があるのかなってくらい」「足元が結構ビシャビシャですね」
この雨の影響で、東海道線や新幹線は、一時、一部区間で運転を見合わせ、静岡駅でも運転再開を待つ人たちであふれていました。
午前11時ごろ、新東名の清水パーキングエリアでも、水は足首に浸かるほど、冠水していました。
(佐野 巧 記者)
「午前11時半過ぎの巴川です。川は増水するとともに流れが速くなり、大きな木も流されています」
静岡市清水区の巴川。2022年の台風15号では、氾濫するなど大きな被害が出ました。取材中には…。
(防災無線)
「避難指示を発表しました。対象地区の方は速やかに避難してください」
激しい雨は県東部でも。午後1時ごろ沼津市の大岡地区では、危険を感じるほどの雨が…。
(投稿者)
「やばい、やばい、やばい」
ショッピングセンターの駐車場も冠水してしまい、車が走行するたび波打っています。
授業参観を予定していた沼津市内の小学校。午後の授業を切り上げ、保護者が迎えに来ていました。
(迎えに来た親)
「大雨で近場も水が氾濫しているので(授業参観は)延期に」「家の回りは冠水しやすいのでちょっと心配」
ここは先週、多くの住宅が浸水被害にあった沼津市の大平地区。先週の大雨で、大平地区では床上42件、床下47件の浸水被害が出たばかりでした。
(坂井 太一 記者)
「先週こちらの川が溢れ、多くの住宅が浸水被害、今も水位が上がってきている」
ここは飲食店に食品などを卸す会社です。先週も、商品が泥に浸かり大きな被害を受けていました。28日も大平地区に降り続く強い雨…
(被害にあった会社の人)
「安心できないです。不安ばっかり。雨が降るとお祈りしちゃう」
会社の敷地にあった車も浸水を恐れ、高台へ移動させていました。さらに雨は強まり…。
(坂井 太一 記者)
「11時半、急に雨水位も上がってきてるよう、流れも速い」
(坂井 太一 記者)
「このエリアは川が溢れ、道路が冠水してしまっています」
先週の大雨では、車も川に転落してしまったといいます。そのため、車が通らないように消防団が川沿いにバリケードを設置していました。
(消防団)
「近隣の方から水がついているということでとりあえずバリケードを」「今回は水が早くて想定外。早めにバリケードを設置」