急増「タスク詐欺」の実態を被害者が克明に語る 「副業」で稼ぎたい心理を巧みに突くその手口
「簡単な仕事で稼げる」と謳い“副業”から詐欺被害に繋がる「タスク詐欺」の被害が増えています。
およそ570万円をだまし取られた札幌市の男性がその手口を語りました。
(被害に遭った男性)「生活つらいなというのは妻も自分も思っているなかで、その中で急に500万円近い借金を作ったことで、もうにっちもさっちもいかない」
こう話すのは札幌市南区に住む50代の男性です。
収入を増やそうと副業を始めたところ詐欺に遭い、現金およそ568万円をだまし取られたと話します。
(被害に遭った男性)「最初が向こうの指定する動画を開いて、一部分だけスクリーンショットを撮って、それを送るだけで100円なり200円なりの金額が入ってくるという」
最初は「指定された動画のスクリーンショットを送る」など簡単な仕事・タスクから始まりますが、次第に時間内にタスクが終わらなかったからなどと違約金が発生し、金をだまし取られるという手口です。
これは「タスク詐欺」と呼ばれ、副業で稼ぎたいという心理を悪用する詐欺です。
(被害に遭った男性)「違約金が180万円。その180万円にプラスされる報酬とそれ以前の報酬をプラスして450万円くらいの払い出しができますとあったんですよ」
(被害に遭った男性)「お金を取り返そう取り返そうで、扱ったことのない金額だったので焦りが大きくて、詐欺という認識も知識もなかったというのが一番の理由だと思います」
同様の被害はあとを絶ちません。
札幌市南区に住む30代の女性は、5月から6月にかけてSNSで紹介された副業を始めましたが、作業報酬の単価を上げたり口座の凍結を解除したりする名目で金を要求され、あわせておよそ420万円をだまし取られてしまいました。
誰もが遭遇するかもしれない「タスク詐欺」。
道警も注意喚起をしています。
(道警 生活安全企画課 西中智則課長補佐)「若い年代の方の被害も多いというのが特徴としてあります。必ず儲かるといったうまい話はありませんので、少しでも不安に感じたり不審に感じたら警察に相談いただきたいと思います」
甘い誘惑が危険な落とし穴へ繋がる詐欺。
SNS上での謳い文句にはまず疑いを持つことが大切です。