冬季五輪招致断念の要因は「発信力不足」 秋元市長は出席せず 札幌・調査特別委員会
札幌市の冬季オリンピック・パラリンピックの調査特別委員会が29日に開かれました。
市は招致活動を停止した要因として、発信力不足と行政主導の体制構築を挙げましたが、市長は出席しませんでした。
(札幌市スポーツ局 里 招致推進部長)「オリンピックへの不信感を払しょくできるような、誰もが大会意義をイメージできるような、端的で明確なメッセージが必要であったことに加えまして、行政主導での招致活動ではなく、オールジャパン体制の構築が必要であった」
札幌市は調査特別委員会で招致活動の停止についての検証結果をまとめ、議会に報告しました。
議員からは厳しい指摘があがりました。
(和田勝也市議)「市長自ら開催への強い思いを最後まで発信できなかったことも、招致を行っていく上で非常に物足りなさを感じるところでございます」
(小竹ともこ市議)「これまでの招致活動を総括・検証し、今後の取り組みについて議論をする本委員会に、秋元札幌市長、そして担当の副市長が出席されていないということについて、いかがなものかと」
札幌市は10年間にわたって冬季オリンピック・パラリンピックの招致活動を続けてきました。
しかし、東京大会をめぐる汚職や談合事件などを受け機運が高まらず、去年12月「招致活動停止」を表明しました。
札幌市は招致活動停止を受け、地下鉄各駅で流していた1972年札幌オリンピックのテーマソングを、来月末までに取りやめることをすでに決めています。
冬季オリンピック・パラリンピック調査特別委員会は役割を終えたとして閉会し、今後札幌市は検証結果について、来年度報告書としてまとめる考えです。