「いま何時だった?」ロボット“ペッパーくん”が認知症を再現 子ども達に正しく理解を 北海道
人気のロボットが小学校に登場!
子どもたちに教えたのは、年々増加している「認知症」について、というから驚きです。
どんな“授業”が行われたのでしょう?
ロボットの特性を活かしたイマドキの新しい学習法です。
(ペッパーくん)「さっきご飯を食べたばかりなのにまだ食べていないと言い続ける。これって認知症?」
12日に北海道旭川市内の小学校を訪れた、人型ロボットのペッパーくん。
子どもたちに出していたのは「認知症のクイズ」です。
(ペッパーくん)「答えは〇です。さっき食べたよと言ってもすっかり忘れていて思い出せないから、そんなことはないと言い張ってしまうんだ」
認知症とは、病気や障害などによって記憶や判断を行う脳の機能が低下し、日常生活や仕事に支障をきたすようになった状態のことをいいます。
厚生労働省の研究班によりますと、全国の認知症患者数は年々増加。
2040年には1000万人近くになると予想されています。
核家族化などで身近で高齢者に接する機会が少ないなど、現代の子どもたちに正しく認知症を理解してもらおうと活用されたのが、ペッパーくん。
ユニークな研修は、道内では初めての取り組みです。
(ペッパーくん)「いま何時だったかね?」
(小学生)「9時だよ!おじいちゃん」
(ペッパーくん)「なんだとー!」
(ペッパーくん)「誰か助けてー、連れていかれてしまうよー」
これは、認知症の症状を再現したお年寄り役のペッパーくんで、実際に子どもたちが世話係として対応します。
(ペッパーくん)「今何時だったかね?」
(小学生)「9時だよ!おじいちゃん!」
(ペッパーくん)「なんだとー!」
突然、怒り始めたペッパーくん。
そのワケはー
(ペッパーくん)「認知症の人は否定されると突然怒り出すことがあるんだ。だってさっき聞いた記憶がなくなっているから」
それでは、いまの反省を踏まえてもう一度!
(ペッパーくん)「今何時だったかね?」
(小学生)「9時だよ!おじいちゃん!一息入れてお茶でも飲もうか」
(ペッパーくん)「そうか、ではちょっとお茶でも飲もうかね」
(ペッパーくん)「上手にできたね」
(小学生)「すごく強く言わないで、相手が嫌な気持ちにならないように言うといいなと思いました」
(小学生)「身近に(認知症の)人がいたら習ったことや知ったことで支えてあげたいなと思いました」
認知症の人たちが希望を持って生活できる社会の実現に向けてー
まずはひとりひとりがその症状を正しく理解するところから始まります。
(小学生)「おじいちゃんおばあちゃん、僕たちが支えるよ!」