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きょう2月7日は「北方領土の日」解決の糸口は…元島民の血の叫びを聞く

2024年2月7日 18:34
きょう2月7日は「北方領土の日」解決の糸口は…元島民の血の叫びを聞く

2月7日は「北方領土の日」です。

「希望は捨てていない」

高齢化が進む元島民は焦りを感じながらもふるさとの返還を願い続けています。

「北方領土を返せー」

北海道根室市で開かれた北方領土の返還を求める集会には、元島民などおよそ750人が参加しました。

色丹島出身の得能宏さん。

来週90歳の誕生日を迎えます。

(得能宏さん)「大きな力、大きなうねりがこの叫びの中に入っている。僕はその中の1人として声を出しているし、宿命的な意味を持って手加減なしで自分の心を訴えている」

ロシアは、ウクライナ侵攻をきっかけに日本が経済制裁を続けていることを理由に、北方領土問題を含む平和条約交渉に応じない姿勢を貫いています。

先月(2024年1月)にはー

(プーチン大統領)「島の観光開発を進める必要がある。北方領土はとても興味深いところだと言われているが、残念ながら私は行ったことがない。しかし、必ず行く」

プーチン大統領が将来的に北方領土を訪問する考えを表明しました。

実効支配を誇示する狙いがあるとみられています。

こうした中、岸田総理は7日の大会で、国民全体の問題だと強調しました。

(岸田首相)「北方領土問題は国民全体の問題であり、政府としても引き続き国民世論の啓発に取り組んでまいります」

しかし先週、国会で行った施政方針演説で北方領土について言及したのはわずか10秒間。

先頭に立つはずの政府の動きは鈍く、領土問題の関心は薄らいでいるのが現状です。

(札幌市民)「知識が教科書程度しかない。あまり触れる機会が少ない」

(神戸から来た人)「政治家によって北方領土を熱心に取り組むかは分かれたりするので、ずっと関心を持つのは難しいのかなと」

元島民は4年以上、ふるさとの地を踏むことができていません。

それでも望みは持ち続けようと決めています。

(得能宏さん)「90歳ってあまり褒められたものでもないけど、それでもよくここまで生きたなと思っています。それでも私はまだまだことしも来年も墓参に行けるという希望を捨てていない。どこかで花が開いてくれたらいいな、領土問題が解決してくれたらいいなと」

せめてもう一度ふるさとに渡りたい。

領土問題解決の糸口すら見えない中で、元島民はその日を待ち続けています。