「のどがつらくて大変」子どもの感染が多い“溶連菌”が流行 大人でも重症化する恐れ 北海道
幼稚園や小学校に通う子どもの感染が多い溶連菌ですが、北海道内ではいま警報レベルの流行が続いています。
大人でも重症化する恐れがあり、保健所などは注意を呼びかけています。
札幌市内の小児科クリニックです。
1月末ごろから発熱などの症状で受診する患者が増えているといいます。
中でも特に多いのがー
(医師)「のどが赤くぶつぶつになっているのが溶連菌です。ことし大流行していますので気を付けてください」
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、いわゆる「溶連菌」です。
幼稚園から小学校に通う年代の子どもがかかりやすく、38℃以上の発熱やのどの痛みなどを発症します。
さらに溶連菌の感染により、まれに発症するのが劇症型溶連菌。
30歳以上に多くみられ、多臓器不全を起こすなど症状が急速に悪化し、致死率は3割といわれています。
11日にクリニックを訪れた小学2年の男の子も溶連菌と診断されました。
(小学生)「のどがつらくて大変」
(母親)「家で様子をみていたんですけど、熱が上がってのどもだんだん痛くなってきたということで受診しました。いろんな学校で流行っているという話は聞いていました」
道内では今シーズン、溶連菌が猛威を振るっています。
感染者数は去年10月ごろから増加傾向にあり、先月からは警報レベルの感染状況が続いています。
(おひげせんせいのこどもクリニック 米川元晴理事長)「ここ数年コロナ禍でいろいろな対策をとったことで感染症が流行らなくなった。免疫のない子どもが非常に多い世の中の状態になっているので、何かが流行り出すと一気に感染してしまう」
札幌でも、今月3日までの1週間における1医療機関あたりの患者数は過去10年で最多の11.5人と、去年12月から警報レベルの感染が続いています。
市の保健所は夏ごろまで感染が続く恐れがあるとして、注意を呼びかけています。
(札幌市保健所 葛岡修二さん)「ここ10年でみると非常に多い年とみています。飛沫感染や接触感染が主なものとされている。対策としては手洗いやマスクの活用に尽きると思います」
大人でも重症化の恐れがある溶連菌。
感染拡大が続くなか、基本的な感染対策の徹底が大切です。