×

「裏金という認識はなかった」橋本聖子議員が政倫審に出席 一連の問題に地元から“怒り”

2024年3月14日 18:36
「裏金という認識はなかった」橋本聖子議員が政倫審に出席 一連の問題に地元から“怒り”

自民党の派閥の政治資金を巡る「裏金」事件をうけ、北海道安平町出身の橋本聖子参議院議員が政治倫理審査会に出席し「10年以上前からキックバックを認識していた」と発言しました。

一連の問題には“身内”からも厳しい視線が送られています。

(橋本聖子元五輪相)「会計や経理には一切関わっておらず、帳簿・通帳・収支報告などは見たことがありませんでした。いわゆる裏金という認識はありませんでした」

元オリンピック・パラリンピック担当大臣の橋本聖子議員は、参議院の政治倫理審査会でこのように弁明しました。

橋本議員はおととしまでの5年間で、自民党・安倍派から収支報告書に記載のない2057万円のキックバックを受け取っていたことが明らかになっています。

野党側が追及したのは、キックバックが始まった「時期」そして「仕組み」です。

(立憲民主党 吉川沙織議員)「(キックバックについて)いつ認識したか」

(橋本聖子元五輪相)「いまから10年以上前になるかと思う。私の事務所としては政治活動として還付されていたものとしていたので、私は全て適正に処理されていると認識していた」

(立憲民主党 吉川沙織議員)「還付の仕組みはいつだれが発案したのか」

(橋本聖子元五輪相)「存じ上げませんでした」

(立憲民主党 吉川沙織議員)「(派閥の)誰が管理していたのか」

(橋本聖子元五輪相)「それも存じ上げません」

質疑は1時間以上に及びましたが、キックバックの実態は解明されませんでした。

(橋本聖子元五輪相)「全国の後援者の方、支援団体にひとつひとつ丁寧に説明していきたい」

(金澤記者)「安平町の『せいこドーム』には橋本議員の銅像が飾られています」

かつて「五輪の申し子」として、夏冬あわせて7回のオリンピック出場を果たした橋本議員。

14日の説明を聞いていた地元・安平町の後援会幹部は…

(橋本聖子安平後援会 八木寧秀事務局長)「戻ってきたら改めて聞くけど、これ以上のことはたぶん言わない。全部しゃべったと思う。これを町民がどう捉えるかわからないけど」

この一連の問題では、ほかに3人の道内議員が派閥からキックバックを受けていたと表明しています。

このうち最も金額が大きかったのが、胆振と日高を地盤とする堀井学衆議院議員です。

(堀井学衆議院議員)「深くお詫びを申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」

この堀井議員を巡って新たな動きが…

政治姿勢について本人宛に「意見書」が出されたのです。

差出人は「自民党苫小牧支部役員一同」。

選挙区の大票田、しかも「身内」から積もり積もった「怒り」が記されていました。

「応援したくない」「候補者を替えるべきだ」「スポーツジムでトレーニングするより地元を歩けばいいのではないか」

苫小牧支部の関係者によると、相談もなく市内の事務所を閉鎖するなど「地元軽視」ともとれる行動が目立つように…

「もう堀井さんでは総選挙は戦えない」と支援者の不満は高まっているといいます。

地元の有権者は…

(苫小牧市民)「苫小牧市民としては裏切られたと思っています」

(苫小牧市民)「裏金とかズルをやっている人には絶対投票しません」

堀井議員の事務所は「意見書については本人が支部と直接話す形で回答する予定だ」と話しています。

裏金問題について、いまだに具体的な説明のない自民党の国会議員たち。

責任を果たしたとは言い難いその姿に、道内でも政治不信は深まるばかりです。