ごみ収集車にはねられ小学生死亡 大型車の巻き込み事故相次ぐ 死角と内輪差の危険 北海道
北海道では23日、大型車による左折の巻き込み事故が相次ぎました。
夏休みでお子さんの外出が増える中、大型車特有の死角や内輪差に注意が必要です。
(山本記者)「大型車が曲がってきました」
札幌市東区の幹線道路の交差点です。
近くにインターチェンジもあり、大型車の通行も多い場所です。
取材を始めてから1時間。
ひっきりなしに大型車が左折します。
道内では、左折してきた大型車と歩行者などが衝突する事故が相次いでいます。
23日に小樽市では、交差点を左折したごみ収集車が、横断歩道を渡っていた小学2年生の男の子を巻き込みました。
男の子は死亡。
夏休み初日の痛ましい事故でした。
(吉岡記者)「バスの下から運び出された自転車があちらにあります。前輪を見ると大きくゆがんでいるのが分かります」
札幌市中央区でも、左折した観光バスが自転車を巻き込みました。
横断歩道を渡っていた女性は自転車ごとバスの下敷きに。
道内では今週だけで少なくとも3件起きた大型車による巻き込み事故。
そこには大型車特有の「死角」があります。
(山本記者)「大型車が曲がってきます。減速はしていますが、内輪差があります。内輪差が非常に大きいです」
前輪の通る位置と後輪の通る位置の差、いわゆる「内輪差」は、車の全長が長くなればなるほど大きくなります。
専門家は、大型車の死角の多さと内輪差の危険について注意を促します。
(交通鑑定士 中島博史さん)「運転席から見たときに、左後方はドアや荷台に遮られて非常に見づらくなっています。もう1つ大型車の場合、特に注意しなくてはならないのが、内輪差が大きいということです。前輪の通るラインでは大丈夫な位置にいたとしても、それより内側を後輪が通ってくるために巻き込まれるという事故が昔から絶えません」
夏休みがはじまり、子どもたちの活動範囲も広がる時期。
大型車は特に死角が多いことを改めて認識し、運転手はもちろん歩行者も注意が必要です。