【交通・乗り物NEWS】不便?事故の危険性も…新潟駅の新バスターミナルで何が?《新潟》
「いつ事故が起きてもおかしくない」。3月に開業した新潟駅のバスターミナルがいま、そのような状況にあります。事故を防ぐためには利用者のモラルも求められていますが何が起こっているのでしょうか。
4月25日にグランドオープンしたJR新潟駅の駅ビル「CoCoLo新潟」。
多くの人が新潟駅や駅ビルに訪れることが期待されています。
そうした中、いま問題が指摘されているのは…。
「危ない!」
「危ない。バスとぶつかりそうになっています」
あわや、事故が起きるところでした。
このように、バスが通る道路を横断する人が見られるのです。
問題となっているのは「CoCoLo新潟」ともつながる新潟駅のバスターミナルです。
3月31日に開業し、駅の下をバスや人が通れるようになり、これまで分断されていた駅の南北が地上でつながりました。
歩行者
「万代口から南口まで行くのがとても楽になったので、けっこう変わったなって思って」
駅を通り抜ける人にとっては「便利になった」一方で、バスの利用者からは「不便さ」を訴える声も聞かれます。
息子がバスをよく利用する人
「こちらから向こう側に渡るのが面倒くさいよねって、いちいち上がらなければダメだし、横断歩道なら回っていかなければダメだし」
その原因となっているのが、一直線に伸びるバス専用道路です。
新潟駅バスターミナルは2列に並ぶように乗り場が設置されていますが、真ん中の道路はバス専用。
歩行者は横断することが禁止されています。
反対側に行くには、両端にある横断歩道か、一度2階に上がる必要があるのです。
利用者
「ここ横切れないというのを見ていたので、じゃあ番号を覚えていこうかなって。歩くのも年いくと10歩歩くのも5歩歩くのも難儀。なるべく歩かない方がいいけれども、そういうわけにはいきませんからね」
実際にはどれくらい歩く必要があるのでしょうか。
リポート
「いまバスターミナルの真ん中あたりの位置です。ここから反対側の5番乗り場まで、どれくらの時間がかかるのか、実際に歩いて計測してみたいと思います」
直線では20メートルほどの距離も、ぐるっと回り道をすると数百メートルの距離に。
横断歩道で反対側にわたると信号を待たずに渡れたとしても・・・
リポート
「2分46秒かかりました」
また、距離的には短い「階段を使った場合」も、1分30秒ほどかかりました。
こうした状況に、新潟市の中原市長は。
新潟市 中原市長
「設計計画をしている中で、ここをどうするかという議論をしてきたが、横断歩道の設置は困難であると結論付けられました。市民の皆様からはご理解をいただきたい」
現時点でハード面の対策はないといいます。
ただ、横断してしまう人を見てみると、パンフレットを持つなど観光客の姿が目立ちます。
東京からの2人「リニューアルしてから、ちょっとわかりづらいですね」
2人「バス乗るときは、どうすればいいの?」
記者「階段や横断歩道があるのですが」
2人「そこから下りて来いということ?」
記者「バスも通りますが、危ないとは思わなかったですか?」
2人「都内に比べたら、なんてことはない」
2人「いいの?渡っても?というのは(思った)。」
新潟市では観光客など慣れてない人が横断してしまう傾向にあると分析していて、横断歩道や階段に誘導する案内を増やす対策を考えているということです。
開業からこれまで事故は起きていませんが、一日約2500台のバスが発着しています。
これからも事故を防ぐために、歩行者のモラルも求められているかもしれません。
2024年4月26日「夕方ワイド新潟一番」放送より