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【直撃】スケートボードの迷惑行為 なぜやめない? 禁止エリアで滑り続ける少年たち 《新潟》

2023年11月25日 10:01
【直撃】スケートボードの迷惑行為 なぜやめない? 禁止エリアで滑り続ける少年たち 《新潟》
いま、若者のスケートボードによる迷惑行為が問題となり、警察への通報は年間1000件を超えています。
禁止エリアと分かっていても止めない少年たち・・・その現場を取材しました。

■新潟駅前で多発 迷惑スケートボーダー

午後8時過ぎの新潟駅南口広場です。

〈記者リポート〉
「2、3人のグループが大きな音を立てスケートボードをしています。その近くには歩いている人もおりかなり危険です」

学校や仕事終わりの帰宅者が行き交う中、駅前広場でスケートボードを始めた少年たち。
そのすぐそばにはスケートボード禁止の看板が・・・。

〈記者〉
「この場所が禁止であることは知っている?」

〈スケートボーダーの少年〉
「知っています。無法地帯や限られた場所で滑るのと気持ちよさも違う。全然感じ方が違うっす」

■スケボーによる被害も 傷跡があちこちに…

しかし、スケートボードによるものと見られる傷跡があちこちに・・・

迷惑行為に駅の利用者の反応は?

〈駅を利用する市民〉
「やっぱりね、みなさん迷惑感じていると思うのでやめてほしいかな」
「通行の支障になるというか、あとは音だとか」
「ビックスワンのあたりにスケート場できましたよね、AIRMANの。あのような場所があるので、是非そこを活用してやっていただきたい」

■ことし県はスケートパークをオープン

ことし7月、県はオリンピックなどによる人気の高まりを受け、新潟市中央区のビッグスワンの近くに「AIRMANスケートパーク」をオープン。一人当たり大人は600円、高校生以下は200円で利用可能です。

〈記者〉
「近くにAIRMANとかのスケートパークがあると思うんですけど、そういうところには行かないのですか?」

〈スケートボーダーの少年〉
「行ったけど人が多すぎて滑れないというのと、やっぱりお金がかかるし」

■相次ぐ迷惑行為 通報件数は年間1000件超

新潟駅周辺を管轄する新潟警察署に寄せられた、迷惑行為に対する通報件数です。2021年から増え始め、ことしは10月末時点で1222件と去年1年間を上回っています。

取材した日も、通報を受け現場に駆け付ける警察の姿が…。しかし少年たちはその時すでにその場を去っていました。

■禁止エリアでなぜ?

〈記者〉
「悪いことをしているというのは感じない?」

〈スケートボーダーの少年〉
「そんなにというよりマジ感じないです。だって滑れる場所がないから。そういうところでやる人が増えるだけ」

■迷惑行為防止へ 条例改正へ動き出した新潟市

こうした事態を受け新潟市は条例改正に動き出しました。

改正案のポイントは「入場の制限」です。施設又は設備を毀損するおそれがあると認められる場合、ボーダーの入場を禁じたり、退場を命じることができるようにします。条例の改正案は12月議会に提出され来年4月からの施行を目指しています。

■スケボーの迷惑行為防止へ 全国の自治体の取り組み事例

新潟のみならず全国的に広がるスケートボードの迷惑行為。新潟市よりも“厳しい”条例制定を行っている自治体も・・・。

茨城県水戸市です。

〈水戸市都市計画課 平沢俊之課長〉
「水戸駅前広場では、以前からスケートボードに対する苦情が多数寄せられていまして…」

水戸市では水戸駅前広場での迷惑行為が相次いだことから、2020年4月に条例を施行しました。

ポイントは罰則規定を設けたことです。
勧告、命令に従わない場合に5万円以下の過料を科すと規定しています。一方で、これまでに罰則適用の事例はないといいます。

〈水戸市都市計画課 平沢俊之課長〉
「過料を取るというよりは、禁止行為の抑止効果を期待しての罰則規定と考えています。条例を定めて禁止行為にしたからといい、簡単になくなるものではないと思うので、地道に指導などを進めていく必要があると思います」

相次ぐ、スケートボードの迷惑行為防止。解決のためには、個人のモラルとマナーが求められています。