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【中越地震20年】 全村避難の決断と復興 “山古志の記憶つなぐ”企画展 伝えたい想いとは 《新潟》

2024年10月4日 19:25
【中越地震20年】 全村避難の決断と復興 “山古志の記憶つなぐ”企画展 伝えたい想いとは 《新潟》

2004年10月23日。68人が犠牲となった中越地震の発生から10月で20年を迎えます。甚大な被害をうけ全村避難を余儀なくされた長岡市の旧山古志村。その記録を伝える企画展が開かれています。伝えたい想いとは。

長岡市の旧山古志村。

日本の原風景が広がる山あいの集落をあの日、激しい揺れが襲いました。

2004年10月23日に発生した中越地震。
旧山古志村は震度6強を観測。土砂崩れや道路の寸断が相次ぎました。

〈田中仁さん〉
「あの日は天気がすごく良くてやたら星空がきれいだった。それが印象的でしたね」

田中仁さん64歳。中越地震の経験を生かし地域防災を支援する団体の代表を務めています。

〈田中仁さん〉
「20年というのは地域の人にとっては短かったり長かったりそれぞれ思いがあると思う」

中越地震の発生からまもなく20年。
やまこし復興交流館おらたるではいま企画展が開かれています。

地震の被害…そして復興の歩みを伝えるため…。

地震で陸の孤島となった山古志。

震災直後、暗闇の中で奔走するひとりの男性の姿がありました。

〈旧山古志村 長島忠美村長〉
「役場庁舎がまったく使えない状 況になりまして、危険で入れま せん。役場に対策本部をおくこ とができませんので」

旧山古志村の長島忠美村長です。

村のトップとして全村避難を決断。住民たちはヘリコプターで住み慣れた村を離れました。

〈旧山古志村 長島忠美村長〉
「厳しい状況だがよく頑張っていただいてるし、ふるさとを確保したいという思いがありますので私も頑張ります」

企画展でも長島さんゆかりの品が並びます。

頑張れ!と記されたノートは長島さんが住民たちの声を聞きたいと当時の避難所に置かれたものです。

「帰ろう 山古志へ」を合言葉に山古志のの再建に奔走した長島さん。

〈田中仁さん〉
「(長島村長は)紆余曲折気持ちのアップダウンをしながらなんとか復興していこうと、我々の先輩方が復興してきたこと、証というかそういったものを改めて再確認していただきたい」

山古志の20年の歩みをいまに伝える企画展。11月4日まで開かれています。