【特集】新たなビジネス続々誕生 “稼げるまち”を目指し「にいがた2km」の経済効果を新潟市8区全体へ《新潟》

新潟市の新年度予算案では、市内の中心地であるJR新潟駅から古町をつなぐ「にいがた2km」に関連する事業に、総額27億円が計上されました。
「にいがた2km」で生まれた経済効果などを市内全体の8区にどう広げていくのか……学生たちの出張授業や地域の特色を生かした魅力発信など、県外からの客を取り込むための取り組みが生まれています。
学生と酒蔵が連携して、日本酒や発酵食品の魅力をPRするイベントがJR新潟駅で開かれました。そこには、“甘口”から“淡麗辛口”まで、新潟市内で生まれた日本酒が取り揃えられていました。
日本酒を提供する学生たちは、大学などで観光や食について学んでいます。
新潟市は大学などと連携して“8区全体”にある食や文化など、魅力を再発見しようというプロジェクトを進めています。
2024年12月、授業の一環として、学生たちは新潟市西蒲区にある酒蔵を訪れました。125年の歴史がある笹祝酒造です。
社長の笹口さんは、日本酒の文化や仕込みに触れることで、日本酒をより身近に感じてほしいといいます。
笹祝酒造 笹口亮介社長
「日本酒とか糀(こうじ)の話を聞かれたときに、糀というのはこういうものだと、食べたらこんな味がするとか、どこどこの酒蔵ではこうしていると言えるようになってもらいたい」
さらに……。学生たちは北区へ移動し、みそ蔵で発酵技術を学んでいました。
新潟市に息づく「発酵文化」の魅力を若い世代に発信してもらおうと、「蔵」を巡る出張授業が企画されたのです。
山田醸造 山田弥一郎社長
「若い人たちがこれから次の子どもたちを育てていきますので、そういう方たちに広めてもらう、知ってもらうというのは一番意味があることなんじゃないかなと思います」
新潟市新年度予算案 「にいがた2km」関連に総額27億円
新潟市の新年度予算案は過去最大の4267億円となりました。そのうち、能登半島地震への対応に総額176億円、JR新潟駅と古町地区をつなぐ「にいがた2km」関連に総額27億円を計上しています。
市議会で予算案について説明した際に、中原市長が強調したことが……
中原八一市長
「事業者が稼げる環境が必要になる。人口減少時代においては需要の縮小をカバーするため、地域の外から消費や投資を取り込むことが重要です」