【特集】“24時間リレー”イベントでがん患者や家族などを支援 伝えたいメッセージとは《新潟》

がん患者や家族などを支援するイベントがことし9月、新潟市で開かれました。
孤独や不安を感じる闘病生活。 支えてくれるのが仲間の存在です。
イベントには伝えたいメッセージがありました。
ライトアップされたビッグスワンを横目に夜道を歩く人たち。
がんの経験者やその家族を支援するためのイベントです。
〈イベント実行委員 南雲良子さん〉
「治療の時に、すごく辛くなったときに明日もちゃんと迎えられるのかなって思ったときに夜明けの色が見えるのは安心ができました」
病気に立ち向かう勇気を……。
イベントに込められたメッセージに迫りました。
9月15日。 雨の中、新潟市内の公園に多くの人が集まりました。
始まったのは「リレー・フォー・ライフ」。 がんの経験者やその家族を支援するために募金を集めるチャリティーイベントです。
特徴は24時間、歩き続けること。
「がん患者は24時間病気と向き合っている」というメッセージを伝えるためです。
この日は医療関係者など支援者も含め約600人が参加しました。
〈参加者(医療関係者)〉
「みんなでね寄り添ってね頑張っていけたらなと思います」
〈美容室Ann〉
「これは医療用のウィッグになります。抗がん剤で治療された方が髪が抜けちゃうのでそういうときに使用していただくウィッグ。これをきっかけにいろいろなヘアスタイルアレンジできたとか楽しめたという声をいただけるとうれしいですね」
参加者の1人、南雲良子さん。
イベントの実行委員も務めています。
〈イベント実行委員 南雲良子さん〉
「仲間がいてくれるというところ何かこう受け止めてくれるんですよね。それが私の中では帰ってきたんだなという気持ちになりました」
2013年、右胸に乳がんが見つかった南雲さん。 摘出の手術など闘病を経験しました。
〈南雲さん〉
「1人で闘っていたつもりでした。病気と闘うのは私1人。だから他の人に迷惑かけちゃいけないなとか」
募る孤独と不安。 手術前には夫と幼い子どもたちにあてた遺書を書いたといます。
〈南雲さん〉
「一番伝えたかったのが、……これ泣きますね。本当に大切なんだよということ、大事なんだよということ、大好きなんだよということ。これから先のことも一緒にはいなくても見守ってるよ」
そんなときに出会った「リレー・フォー・ライフ」。
開催の告知を見て何気なく参加してみましたが、その時の体験が孤独や不安を消し去ってくれました。
〈南雲さん〉
「夜明けの色ドーンパープルって私たち言うんですけれども、その色が希望の色になるんだよって」
英語で夜明けを意味する「ドーン」。 朝日に照らされた空が紫に染まっていく様子を表します。
〈南雲さん〉
「みんなで夜明けを迎えられると幸せな気持ちになります」