被爆者高齢化 核廃絶の思い引き継ぐ高校生
今週行われた日本被団協へのノーベル平和賞の授賞式。被爆者の高齢化が進む中、核兵器廃絶の思いを引き継ごうとする高校生を取材しました。
ノーベル平和賞を受賞した日本被団協。
受賞にあたり強調したのは、被爆体験を若い世代に語り継ぐ重要性でした。
授賞式が開かれたノルウェーでは...
日本被団協・田中重光代表委員
「一面ですね、焼け野原になっていました。大きな煙突の1本はコの字に曲がっていたことを覚えています」
各国から集まった子どもたちに被爆体験を証言しました。
スペインから 話を聞いた子ども
「原爆がどれほど恐ろしいものか学びました。二度と使ってはいけないと思います」
若い世代に託そうとしているのは、被爆体験だけではありません。
日本被団協・田中熙巳代表委員
「私たちがやってきた運動を、次の世代のみなさんが工夫して築いていくことを期待しています」
核兵器廃絶に向けた運動の継承。
それを実践しようとする高校生たちがいました。
長崎県に住む津田凜さんは、核兵器廃絶を訴える「高校生平和大使」として、ノルウェーを訪問。
現地の高校で、祖父の被爆の後遺症を紹介しながら、核兵器の恐ろしさを伝える出前授業を行いました。
さらに、現地の若者に向けて英語でのプレゼンテーションも実施。
高校生平和大使・津田凜さん
「私たちが掲げているモットーは、『微力だけど無力ではない』です。みんなが力を合わせれば、それは大きな力となり、世界平和の実現につながります」
高校生平和大使としての活動を同世代にアピールしました。
高校生平和大使・津田凜さん
「絶対に忘れてはいけないことだと思いますし、被爆者の方々の思いをしっかり伝えていきたいなと思っています。もっともっと若い人たちが参加できるように発信やサポートを通してつなげていきたいなと思います」