「10億円くらいはいいかと思った」ヤマウラ巨額横領事件の裁判 告人質問 元社員の男 一転、起訴内容を否認 長男への気持ち「裏切られたと思っている。親子の縁を切る」
駒ケ根市の建設会社、ヤマウラをめぐる巨額横領事件の裁判で、元社員の男の被告人質問が21日、行われました。
検察側は、これまで起訴内容を認めていた被告が否認しているとの認識を示しました。
業務上横領の罪に問われているのは、ヤマウラの元社員村田浩幸被告です。
起訴状などによりますと、2020年12月から去年4月の間、8回にわたって長男の俊樹被告が代表を務める会社などに合わせて9億円余りを振り込み横領したとされています。
父親の浩幸被告はこれまで、起訴内容を認めていましたが、21日の被告人質問で、検察側から起訴内容を理解しているか問われると、「会社から『取締役会の決定がなくても、50億円までは動かせる』と聞いていた。」「10億円くらいはいいかと思った」と答えました。
これを受け、検察側は「否認していると思っている。証人尋問で全てを明らかにしたい」と述べました。
一方、弁護側から、長男の俊樹被告への気持ちを問われると「裏切られたと思っている。親子の縁を切る」と話していました。