×

需要が減ったコメ袋を活用 ワインボトルの袋やネコの爪とぎも 天童市の企業が開発

2024年6月25日 18:02
需要が減ったコメ袋を活用 ワインボトルの袋やネコの爪とぎも 天童市の企業が開発

需要の低迷で、見かけることが少なくなったコメ袋ですが、その素材を活用し新たな商品を開発している企業が、山形県天童市にあります。頑丈で環境にも優しいユニークな商品の数々を取材しました。

天童市で段ボールとクラフト紙を活用した製品の製造と販売を手掛ける「山広」です。

小坂憲央アナウンサー「こちらにはさまざまな商品が並んでいます。たとえばこれはワインのボトルバッグ。こちらにはさまざまな手提げ袋がありますね。これらはすべて素材に米袋が使われているんです」

「山広」は去年11月に「クラフト紙工房三つ猫」を立ち上げ、コメ袋に使われる重包装用クラフト紙で様々な商品を作っています。背景にあるのは、コメの需要の落ち込みです。

山広 小山田広人製造部長「年々コメ離れが進んできていて米袋の製造だけではなかなか難しくなってきた。2年前にこちらのワイン袋を作ることにした。コメを入れる素材なので通気性もよく強さもある素材利用者からは非常に好評でワインを入れるのにすごく使いやすいと」

コメ袋に使うクラフト紙の長所を広く知ってもらおうと、ワインのボトルをいれる袋など日常使いできる商品を開発しました。

山広 小山田広人 製造部長「今まで企業向け・農家向けだった米袋を一般にも使ってもらえるようにというコンセプトで始めた」

もともとコメを入れるための紙を使用しているため、通気性がよく頑丈なのが特長です。燃えやすくリサイクルが可能で、環境への負荷が小さいのもメリットということです。

さらに、こんなユニークな商品もー。

「ネコの爪とぎ。ネコが寝るにしても爪とぎにも使える片段(片面段ボール)これが3つ入っている1段目も裏と表2段目も裏・表(3段で)計6回使える」

実際に社員が自宅で飼っているネコが使っている様子です。砥いだ爪やゴミは紙袋の底にたまっていくため掃除もしやすい構造になっています。サイズは直径30センチ、40センチ、50センチと3種類を用意したほか、持ち運びが可能な「猫バッグ」も開発しました。

「サステナブル(持続可能)な素材クラフト紙の良さを知ってもらいながらこれからも新たな製品を開発して使ってもらいたい」

「山広」の「クラフト紙工房三つ猫」の商品は、インターネット通販などで購入できるということです。