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風力発電の設置計画が白紙に…担当者「約1年現地調査も、鳥類の飛来が多く環境への影響懸念」

2023年10月17日 13:24
風力発電の設置計画が白紙に…担当者「約1年現地調査も、鳥類の飛来が多く環境への影響懸念」

山形県鶴岡市の加茂地区に東京の事業者が計画していた風力発電について、事業者側が16日、市に計画を断念すると伝えたことが分かりました。

計画の断念を伝えたのは東京の「JRE=ジャパン・リニューアブル・エナジー」で鶴岡市加茂地区の山中に最大で風車8基を設置する予定でした。16日午後、JREの担当者が市役所を訪れ、計画の撤回を報告しました。断念の理由については「およそ1年間、現地調査した結果、予定地上空で多くの鳥類の飛来が確認され、環境への影響が懸念されるため」としています。

風力発電計画を巡ってはことし2月、建設予定地の近くに「ラムサール条約」に登録されている大山上池・下池があり、鳥類の飛来が多いことから環境に悪影響が懸念されるとして、鶴岡市がJREに計画の中止を要請していました。また、市民団体が1万人を超える反対署名を鶴岡市に提出していました。今回の計画断念を受け、皆川治鶴岡市長は「自然や歴史文化環境の保全と再生可能エネルギー導入促進の調和を図ることは、重要な課題であり、今後もその両立に向けて取り組んでいく」とコメントしています。