×

38人が死傷した羽越線脱線転覆事故から18年 AI使い危険度予測の精度高める

2023年12月25日 18:10
38人が死傷した羽越線脱線転覆事故から18年 AI使い危険度予測の精度高める

クリスマスの夜に38人が死傷したJR羽越線の脱線転覆事故は発生から25日で18年です。山形県庄内町の事故現場にはJR東日本の社長らが慰霊に訪れました。

脱線事故の発生から18年となる庄内町榎木の現場です。JR東日本の深沢祐二社長らが慰霊碑を訪れ、犠牲者に哀悼の意を表しました。
この事故は2005年12月25日の夜、秋田発新潟行きの「特急いなほ14号」が走行中に局所的な突風を受けて脱線し転覆。乗客5人が死亡し、33人が重軽傷を負いました。

【黙とう】

JR東日本深沢祐二社長「事故から18年が経ち、事故を決して風化させることのないよう、研修・教育・訓練にも引き続き取り組んでいく」

JR東日本は、2017年から冬の期間にドップラーレーダーと呼ばれる専用のレーダーを使って突風のきざしとなる大気の渦を探知し、危険性が予測される場合に列車を止めるシステムを運用しています。また、2020年以降は人工知能・AIも活用し、危険度予測を精度を高めています。
昨年度は予測に基づき11月から3月までに31回の運行規制を行い、このうち実際に28回の危険な突風が発生、およそ90パーセントの的中率を記録し、前の年度より7ポイント向上しました。慰霊棟では25日夜、事故発生の時刻の午後7時14分に合わせてJRの職員らが黙とうを捧げます。