3体がそろって安置は3年ぶり 山形県有形文化財の平塩寺の仏像が修復終える
山形県の有形文化財に指定されている寒河江市・平塩寺の仏像が修復を終え31日、設置作業が行われました。3体がそろって安置されるのは、およそ3年ぶりです。
箱の中から大事に取り出された、2体の仏像。寒河江市の平塩寺に安置されていた観音菩薩と勢至菩薩で、県の調査によって3年前から木造阿弥陀如来坐像とともに修復が行われてきました。作業に当たったのは、上山市の東北古典彫刻修復研究所です。
東北古典彫刻修復研究所 渡辺真吾 副所長「木と木の合わせ目が取れてしまっていていつばらばらになってもおかしくない状況。彩色が経年劣化によってはがれ落ちてしまう。これを食い止めたい」
2体のうちの観音菩薩は右腕の先が取れていたため、ヒノキに金粉を塗り色を合わせて再現しました。そして、本体が建つ台座の中に書かれていたのは…。
東北古典彫刻修復研究所 渡辺真吾副所長「貞治5年(南北朝時代)1366年に作られたとみていいと思う」
寺の総代たちが見守るなか、いよいよ設置です。台座と本体をおととし先に修復を終えて安置していた、木造阿弥陀如来坐像の両脇に並べます。後ろに光背を立てて作業開始から2時間、3年ぶりに3体の仏像が揃いました。
平塩寺渡辺良仁 住職「新しくなって力強さを感じるし凛々しい顔になった。仏様がそろうと雰囲気が変わるのでお参りしてもらいたい」
平塩寺では、4月15日に魂を入れる開眼法要を行うということです。