山形大学の入試の採点ミス 合否判定後に5人が追加合格 うち3人が10月に入学
山形大学のことしの入試で採点ミスが発覚し、合否判定をやり直した結果、5人が追加合格と判定されました。大学は7日、このうち3人がことし10月に入学したと発表しました。
山形大学の入学試験で採点ミスがあったのは、ことし2月に行われた2次試験前期日程の物理と化学の問題です。問題集の出版社から問い合わせがあり、大学側が調査した結果、化学で2問、物理で1問の解答例が間違っていたことが発覚。その後、この科目を受験した全ての受験生の答案を採点し直したところ、医学部と工学部で、不合格となっていた受験生5人が追加合格となりました。山形大学は7日、定例記者会見を開き、その中で追加合格となった5人のうち3人が10月に入学したことを報告しました。
残り2人のうち、1人は来年4月の入学を希望していて、もう1人は入学しない意向だということです。今回のミスを受けて、山形大学はことし7月に、再発防止の検討委員会を設置しました。検討委員会はミスの原因と再発防止策をまとめた報告書を公表しました。
解答例の作成や採点など、今回の入試ミスに関わった教職員に対し、アンケートや聞き取りを行った結果、解答例の確認作業が不十分だったほか、採点者のほとんどが、事前に試験問題や解答例を確認していなかったことがわかりました。
山形大学出口毅副学長「採点者は試験終了時から採点当日までの間ほとんど問題を解いていないということになる。採点の仕方はわかっているが問題そのものの理解が出来ていないまま、機械的な採点に終始してしまった」
再発防止策として入試終了後に採点者に問題と解答例を配布し、採点までの間に解答例を理解する時間を設けるなど、実施可能なものは、来年度の入試から行います。また、来年4月をめどに新たに、入試業務を担当する専任の教員を配置した「アドミッションセンター」を設置する予定です。