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山形県内の活断層による地震 30年以内の発生確率最大8% 地域防災を高める取り組みを

2024年1月5日 17:42
山形県内の活断層による地震 30年以内の発生確率最大8% 地域防災を高める取り組みを

今も被害の拡大が続いている能登半島地震について専門家は活断層がずれて起きた可能性があると指摘されています。山形県内の活断層はどのような状況なのか。山形大学災害環境科学研究センター所長で地質学を研究する本山功教授に聞きました。

県内では主に4つの断層帯が地震を引き起こす活断層とされています。「庄内平野東縁」と、「新庄盆地」。そして、「山形盆地」と「長井盆地西縁」です。
「山形盆地断層帯」全体が活動した場合、今回の能登半島地震と「同程度」か「それを上回る」マグニチュード7.8の地震が発生すると予想されています。なかでも大石田町から寒河江市に至る断層の北部の場合、30年以内の発生確率は最大8%とされています。

この数字は、東北地方の活断層のなかで最大の値で、1995年に死者6400人余りを出した阪神・淡路大震災や2016年に273人が犠牲になった熊本地震の地震発生前の予想確率と同程度です。
また本山教授は、震源が庄内沖の日本海海底でも大地震の可能性があると指摘しています。1983年に死者104人を出した日本海中部地震や2019年に県内で最大震度6弱を観測した山形県沖地震を教訓として、沿岸地域の津波への備えが大切だと話します。
今回の能登半島地震を受けて心掛けるべきこととしては、日本海は津波が到達するまでの時間が短いので、津波警報が出たらすぐに避難することを挙げています。また広い範囲が被災した場合、救援が本格化するのにかなりの時間がかかるため、最初の3日間程度は被災した地域住民が救助活動や避難所の設営をすることになると予想されています。
本山教授は、普段から大地震に対して地域防災力を高める取り組みが最も大切だと訴えています。