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山形県内クマの目撃件数660件 過去20年で2番目に高く 12月中旬まで警戒を県が呼びかけ

2023年11月2日 18:18
山形県内クマの目撃件数660件 過去20年で2番目に高く 12月中旬まで警戒を県が呼びかけ

ことし、山形県内でクマの目撃件数が急増し、10月29日までに660件に上っています。過去20年で2番目に多く、クマが冬眠する12月中旬までは市街地などに出没する可能性が高いとして、県は警戒を呼びかけています。

県は2日、危機管理調整会議を開き、最新のクマの目撃件数を公表しました。10月29日現在、県内でことしに入って目撃されたクマの件数は660件に上っています。過去20年で2020年に続いて2番目の多さです。

県環境エネルギー部荒木泰子次長「ことしは餌となるブナの実が凶作であることから冬眠する12月までクマの出没が続く恐れがある」

県内では1日も真室川町の畑でクマによるものとみられるカキの実の食害が発生しました。県は11月30日まで「クマ出没警報」を発表し、警戒を呼びかけています。

県環境エネルギー部みどり自然課鈴木慎一課長補佐「もし市街地でクマに遭った場合クマから目を離さないようにゆっくりとその場から離れて近くにある建物に逃げ込んでほしい」

このほか会議で今シーズンの雪害事故防止対策も協議し、気象台の担当者が今後の天気の見通しを説明しました。来年1月までの3か月間は、冬型の気圧配置が弱く、県内を含む東北の日本海側は平年より気温が高めで雪が少ない見込みだということです。

山形地方気象台出口真一次長「雪が少ない予報となっているが一時的に強くなる可能性もあるので十分注意して気象情報を使ってもらいたい」

このほか、去年の大みそかに発生した鶴岡市の土砂崩れの復旧状況が報告されました。避難指示が出されている住宅裏側の土砂の撤去作業は10月末で完了し、崩壊した斜面側の撤去作業もすでに3割程度終わっているということです。撤去終了後、県は、地滑りの発生を観測する機器と警報装置を設置する予定で、11月末の運用開始を目指します。