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新監督のもとで躍進を狙う「新庄・最上チーム」 山形県女子駅伝19日に号砲

2023年11月10日 17:26
新監督のもとで躍進を狙う「新庄・最上チーム」 山形県女子駅伝19日に号砲

山形県内11チームが出場する「ヤマザワカップ・県女子駅伝競走大会」が11月19日に開かれます。2回にわたって、注目チームを紹介します。1回目は新監督のもと躍進を狙う「新庄・最上チーム」です。

ことしで39回目を迎える県女子駅伝。上山市をスタートし、山形市の山形メディアタワーまでの5区間20.5キロのコースを県内の地域別で編成した11チームが競います。
「新庄・最上」チームはことし、監督が交代し、新体制で大会に臨みます。大会を2週間前に控えたこの日は、朝から選手たちが集まり、およそ2キロの道のりを複数回走るハードなメニューをこなしました。

伊藤淳子さん「きついよね」

選手たちと一緒に汗を流しているのは新監督に就任した伊藤淳子さん(48)。
伊藤さんは最上地域のスポーツクラブで働くインストラクターです。「県女子駅伝」には直近の3大会に連続で出場しチームのアンカーを務めてきました。しかし、チームは近年、最下位争いが続き、去年は11チーム中10位。下位に低迷する現状を脱却しようとチームの中心的な存在だった伊藤さんが監督に抜擢されました。

伊藤淳子さん「これから自分の中では5か年計画で5年後にどういうチームであればいいかを考えながらチーム作りをしてずっと結果が出せないチームというところから戻していきたい」

伊藤さんは今回、監督と選手のいわゆる「二刀流」でエントリーしています。選手としては大会最年長。親子ほど年の離れた選手たちと一緒に練習に打ち込んでいます。

伊藤淳子さん「疲れる。ついていくのに必死」

監督として意識しているのはチームメートたちに1人の選手として接すること。立場の壁を作らないよう心掛けています。

山崎かのん選手「話しかけやすい」
伊藤淳子さん「選手同士で会話した方が本当の言葉が聞こえてくると思うのであまり監督らしいことはあまりしていないし、練習では負けたくないし、年って言われたくないし」

この日はタイムを競って大会当日に走る選手を決めます。4人の中学生選手を2人に絞る監督にとって大きな決断です。

「お疲れ。きつかった?きょうの体調は?きのう何かあった?休んだ?」

高橋灯里選手(中3・前回大会出場)「ことしも同じコースを走りたい」
益賀多葵彩選手(中2・初エントリー)「大会当日走りたい。もし走れたら楽しく悔いなく次の人にたすきを渡せられるよう頑張りたい」

伊藤淳子さん「きょうは最後のタイムトライアルだったので心熱くなるものがあって、やっぱり向いてませんね監督は。みんな走らせたいですね。せっかくここまでみんなで練習してきたので」

新庄・最上地域には長距離を専門にしている高校生ランナーが少なく、若い世代の駅伝選手の人材不足に陥っています。大会で少しでも良い結果を残すことで中高生に駅伝に興味を持ってもらい、新庄・最上地域の駅伝人口が増えることが伊藤さんの一番の願いです。

伊藤淳子さん「5年後には当たり前に入賞できるチームになって今の中学生が一般・社会人になってもこのチームを誇りに思って活動してもらえる楽しんでもらえるようになっていけたら」

新監督がどうチームを変えていくのか。「新庄・最上」チームの走りに注目です。
次回は若い世代の走りで上位への返り咲きを狙う「上山」チームにスポットを当てます。