染色作家古屋絵菜さんが「山廬」で個展 風合いの変化で時間や自然を可視化 山梨県
俳人の飯田蛇笏と龍太親子の生家である笛吹市境川町の「山廬」で、甲州市出身の染色作家古屋絵菜さんの個展が開かれています。
会場に並ぶのは溶けたロウを用いる染色技法「ろうけつ染め」で制作した作品など約30点。そのほとんどが新作で、飯田親子の俳句や山廬で見たもの、感じたものから着想を得たといいます。
竹林に住んでいるものを表現したという「すむ」。屋外用の作品を制作したのは今回が初めてだということです。
作品のこだわりは、普段なら色落ちを防ぐために行う、染料の定着をあえてしていないという点。雨や、土から染み出た水分などに布がさらされ、風合いが変わっていくことで変化の時間が可視化されるといいます。
染色作家 古屋絵菜さん
「あえて風の影響を受けやすい布を選んだ。風が布の揺れによって、視覚化されるところなどを見ていただきたい」
古屋絵菜さんの個展は10月22日まで開かれています。(18日と19日は休館日)