「抜け道」利用でトラブルも 農繁期の農道 一般車の乗り入れを規制 山梨・北杜市
北杜市は農繁期の一部の農道で、一般車の乗り入れを規制する実験的な取り組みを始めています。
農道を抜け道として利用する一般車が相次ぎ、農耕車の往来などに支障が出ているためで、市はその効果に期待を寄せています。
北杜市長坂町にある農地管理組合の田んぼです。
まもなく田植えを迎えるこの時期、 農家を悩ませるのは農道を走る一般車です。
26日の午前7時30分ごろ、通勤時間帯に観察してみると…
佐藤記者
「こちらの農道で大型車は通行禁止となっていますが、大型車が2台通っています」
農繁期の農道では終日、農耕車が走ったり資材の積み下ろしをしたりするため、一般車の通行はしばしばトラブルの原因になってきました。
農家は
「農作業をすると大型の機械が入るので(車が)対向できない。(一般車両が)土手を壊したり乗り上げたり、『どけ』と言われたり、言い合いになることもある」
こうした中、市は農家の要請を受けて田植えの時期にあたる5月1日からの1カ月間、組合の農地を走る3本の農道について、一般車の通行を規制することを決めました。
北杜市農地整備課 小林孝至 課長
「周知する ビラを配る 看板を設置するなどしてきたが、期待できる効果が持てなかったため、何か策はないかと検討した」
規制は農道を所管する農林水産省や警察と協議して決めたもので、去年秋の収穫シーズンに続いて2度目です。
市では「ドライバーには『農道は農作業に使う道』という意識を持ってほしい」としています。
北杜市産業観光部農地整備課 小林考至課長
「今回の期間以降も、農業者がこの道を利用しているところだから、この時期やこの時間帯は通るのを考えたいというように通行してもらえたらありがたい」
市は今後も要請があれば農道の規制を検討するとしています。