GW各地でにぎわう 溶岩洞穴で胎内祭 “芋大明神”の法要も 山梨県
富士吉田市上吉田の吉田胎内神社では29日、かつての富士山信仰の姿を伝える「胎内祭」が行われました。
「吉田胎内」は噴火でできた溶岩洞穴で、富士講信者が祈りの対象にしてきた世界文化遺産・富士山の構成資産の一つです。
「先達」と呼ばれる引率役を長年務めてきた斉藤義次さんが先月亡くなり、大切な先達の役割は後任に受け継がれました。
祭りを主催する富士山北口御師団は「今年も世の中の安寧を祈った」と話していました。
一方、上野原市上野原の龍泉寺に祭られているのは、全国でも珍しいジャガイモの神様「芋大明神」です。
江戸時代、多くの餓死者を出した天明の飢饉の際、山梨県東部にジャガイモ栽培を奨励して人々を救った代官・中井清太夫を「芋大明神」として祭っています。
寺では毎年4月29日に法要が行われ、今も清太夫の遺徳をしのんでいます。
清太夫が九州から取り寄せたとされる芋は「せいだ芋」と呼ばれ、今も栽培されています。
会場にはせいだ芋を使った郷土料理の出店も並び、家族連れなどが味わっていました。