代表切符を懸けた31校のトーナメント戦 上位シード校の主将に聞く 全国高校サッカー選手権山梨県大会が6日開幕
■「先輩を超えるなら優勝しかない」初の栄冠へ
シード8校のうち、唯一初優勝を目指すのが駿台甲府。2月まで行われた新人大会では3位に。6月の全国高校総体(インターハイ)県予選もベスト4に入り、ポゼッションを意識したスタイルに磨きをかけています。
駿台甲府・輿石岳瑠主将
「本当に自分たちの代が来たんだなという実感がわき、『やってやろう』という気持ち」
Q.組み合わせの印象は?
「(準々決勝で対戦する可能性がある)韮崎とは新人大会で当たり、負けている。自分としては因縁の相手なので、勝ちたい」
Q.今季はどんなチームか?
「自分たちのスタイルは、後ろから一つ一つ丁寧にボールを回し、相手を動かして前に進んでいく。FWにすごく大きな選手がいて、 しっかり(ボールを)収められる。あとはサイドの選手にスピードがあり、自分で仕掛けてゴールまで行ける。緩急のあるサッカーで、そういう選手を使っていけばゴールに近づく」
Q.昨季からの積み重ねは?
「一昨年の先輩方が初めて(県大会の)決勝の舞台に立った。そこからだんだん結果が出ている。自分たちも結果をつなぎたい。先輩の結果を超えるなら優勝しかない。練習にすごく真剣に取り組む先輩方だったが、『これでも(優勝に)届かないのか』と思った。いざ自分たちが3年生になってみたら、頂点をつかむことの難しさを改めて感じた。先輩たちがやっていた以上のことをやらないといけない」
Q.今大会に懸ける思いは?
「県大会を制覇をして全国のピッチに立つ。 今以上にサッカーに取り組んでいければ優勝も遠くはない」
■「絶対に油断しない」多彩な得点パターン
第1シードの山梨学院は、高円宮杯JFAU-18プリンスリーグ関東2部で戦い、新人大会とインターハイ予選の2冠に。全国2度の優勝経験校が、2大会ぶり10回目の代表切符を目指します。
山梨学院・山田逞人主将
「いよいよ待ちに待った選手権が始まるんだと実感している。どこが来ても自分たちの力を出して勝つだけ」
Q.今季はどんなチームか?
「勝って成長していけるチームを目標にしている。粘り勝ちもよくある」
Q.ストロングポイントは?
「得点力がすごくあるチーム。得点パターンもさまざまあるのが強み。主にFW陣が点を取るが、センターバックも点が取れる」
Q.今大会に懸ける思いは?
「去年は準決勝で負け、本当に悔しかった。できれば決勝で(去年敗れた)日本航空と戦い、勝って全国大会に行きたい気持ちがある。2年生(現在の3年生)が多く出ていて、先輩たちに申し訳なかった。そのためにもしっかり県大会で優勝して、全国大会に臨みたい。(選手権は)油断は絶対できない大会。ことしのインターハイ(全国高校総体)県予選でも韮崎戦で苦しんだ。絶対に油断しない。去年の借りを返して優勝し、全国大会に行けるように頑張る」
■「クロスが勝利のポイント」ロッカールームでの言葉を胸に
前回大会決勝で延長戦の末に帝京第三に敗れたのは、第3シードの日本航空。県高校総体、インターハイ予選はともに3位となり、選手権は6大会ぶり3度目の優勝を狙います。
日本航空・加藤諒丈主将
「組み合わせが決まり、目標が明確になった。そこに向かってやってやろうという気持ち。決して簡単な道のりではないので、一戦一戦しっかり気持ちを入れて戦い、絶対に優勝したい」
Q.意識するチームは?
「去年勝てなかった帝京第三。絶対王者の山梨学院。その2校を絶対に倒して全国に行きたい」
Q.山梨学院の山田主将も日本航空の名を挙げていたが?
「監督からもすごい勢いで来るぞと言われている。自分たちは絶対に焦れずに、監督の言うことについていき、どんな相手だろうと勝ちたい」
Q.今季はどんなチームか?
「セットプレーが強い。あとはクロスからの攻撃もずっと練習していて、最近は精度も上がった。クロスからの攻撃が勝利のポイントだと思う」
Q.日本航空はハイプレスと球際の強さもあるが?
「そこも伝統。しっかり受け継ぎ、球際や前からのプレスは絶対に忘れずにいつも戦っている」
Q.加藤主将は去年の悔しさをピッチで知っていると思うが?
「(決勝で)負けた後にロッカールームで先輩に『来年頼むぞ』『お前は来年があるんだから頑張れよ』と言われ、その言葉がずっとこの一年残っている。自分たちが先輩に恩返しできるのはこういう場面しかない。選手権という大きな舞台で、先輩たちへの恩返しを示せたらいい」
■前回王者「代々受け継がれてきた帝三魂を」
第2シードは前回王者の帝京第三。新人大会、県高校総体ではいずれも準々決勝で敗れましたが、インターハイ予選は準優勝。2連覇へ、チーム力を着実に高めてきました。
帝京第三・加々美遥斗主将
「自分たち3年生にとって最後の選手権。必ず優勝したい。夏休みでしっかりと力をつけてきた自信はある。万全な状態で選手権に臨みたい」
Q.今季はどんなチームか?
「ボールを保持して試合を支配するのはもちろんだが、球際や(攻守の)切り替えという代々受け継がれてきた『帝三魂』を意識し、大切にしている」
Q.優勝した昨季のチームから引き継いだものは?
「ボールを大切に保持して、相手を見ながらサッカーするところ」
Q.前回王者として臨むが?
「プレッシャーももちろんある。試合に出ていない選手のためにも、試合に出ている選手が責任を持ってプレーすることが大切」
Q.今大会に懸ける思いは?
「ことしの大会ではまだ優勝という結果が残せていない。どこが相手でも自分たちのサッカーをし、必ず優勝して全国の舞台に立つ」
■春王者は日大明誠 公立も闘志
このほか、5月の県高校総体では日大明誠が全試合無失点で初制覇し、準優勝は東海大甲府。私学の実力が拮抗しています。
公立では最多34度の全国選手権出場を誇る伝統校・韮崎、インターハイ県予選8強の甲府東もシードに。韮崎は16年ぶり、甲府東は19年ぶりの優勝を狙います。
大会には31校が参加。10月6日に開幕し、11月9日に決勝が行われます。
■各校の初戦の日程と試合会場
【1日目(6日)1・2回戦】
大月市・初狩憩いの公園
午前10時 甲府昭和-都留 ※①
午後0時15分 塩山-都留興譲館 ※②
午後2時30分 上野原-富士北稜 ※③
中央市・YSKe-comシルクパーク
午前10時 甲府西-青洲 ※⑧
午後0時15分 甲斐清和-吉田 ※⑤
午後2時30分 農林-日川 ※⑥
韮崎市・御勅使サッカー場
午前10時 白根-韮崎工業 ※⑦
午後1時 甲府城西-甲府第一 ※④
【2日目(12日)2回戦】
大月市・初狩憩いの公園
午前10時 甲府工業-①の勝者 ※⑨
午後0時15分 北杜-②の勝者 ※⑩
午後2時30分 ③の勝者-笛吹 ※⑫
昭和町・押原公園
午前10時 甲府南-④の勝者 ※⑯
午後0時30分 ⑤の勝者-甲府商業 ※⑭
【3日目(13日)2回戦】
富士川町・富士川いきいきスポーツ公園
午前10時 ⑥の勝者-巨摩 ※⑬
午後0時30分 富士河口湖-⑦の勝者 ※⑮
【4日目(19日)3回戦】
甲府市・山梨学院和戸サッカー場
午前10時30分 山梨学院-⑧の勝者
午後1時30分 ⑨の勝者-甲府東
韮崎市・グリーンフィールド穂坂
午前10時30分 ⑩の勝者-日大明誠
午後2時 韮崎-⑫の勝者
甲斐市・日本航空高
午前11時 日本航空-⑬の勝者
午後1時30分 東海大甲府-⑭の勝者
北杜市・帝京第三サッカー場
午前10時30分 ⑮の勝者-帝京第三
午後1時30分 ⑯の勝者-駿台甲府