人口約2万人のまちから昇る"挑戦の太陽" プロリーグ初陣へ 3人制バスケ 山梨県
3人制バスケットボール「3x3(スリー・エックス・スリー)」のプロチームが、山梨県に初めて誕生。スポーツを通じた地域振興を目指し、25日に「3x3.EXE PREMIER JAPAN 2024」初戦に臨みます。
■プロチーム誕生に地元も期待
人口約2万人の上野原市。その市役所が6日、3x3で盛り上がりました。その中心は、生まれたばかりのプロチーム「UENOHARA SUNRISE.EXE(上野原サンライズ ドット エグゼ)」。
県東部に位置する上野原市。「山梨で最初に日が昇る場所」として、日の出を意味する「サンライズ」がチーム名に取り入れられています。地元出身で、スポーツマーケティングに精通したメンバーを中心に、株式会社山梨プロスポーツオフィスが設立され、チームを運営。プロリーグ「3x3.EXE PREMIER」に参戦しつつ、市との連携で地域密着型の活動を進めます。
村上信行市長
「小さなまちから世界を舞台に活躍するプロチームが誕生するかもしれない。本当に心を躍らせている」
■初期メンバー 個性も"七色"
選手獲得のため、チームは2月にトライアウトを実施。廃校となった旧平和中体育館には、プロを夢見る多くの選手が集まりました。
山梨プロスポーツオフィス 小俣順也社長
「3x3は外からのシュートが重要。ロングシュートを決められる選手、コミュニケーション能力が高い選手、声を一番出している選手に注目する」
トライアウトなどを経て、編成された選手は7人。
地元の上野原市出身者はF山田光哉選手(22)は粘り強い守備とロングショットが魅力。
テクニカルアドバイザーも務めるF長谷川惠一選手(39)は2年ぶりの現役復帰。豊富な経験をチームに還元します。
外国出身者は3人。身長200センチ超の選手を2人そろえるほか、山梨学院大出身のジョンポール・オピア選手(24)は5人制のナイジェリア年代別代表に選ばれた経験も。
■5人制とはまた異なる魅力
3x3は2021年に行われた東京大会から、五輪の正式種目に採用。5人制とは異なるルールがいくつもあります。
例えば、3x3のコートは5人制の半分よりもやや狭く、ゴールは1つのみ。
シュートまでの制限時間「ショットクロック」は、5人制が24秒または14秒であるのに対し、3x3はわずか12秒。
シュートが決まったり、ボールを奪ったりすることで攻守が入れ替わり、観衆はスピーディーな試合展開を楽しめます。
また、5人制では「スリーポイントライン」と呼ばれる「アーク」の内側からのシュートは1点、外側からは2倍の2点です。5人制は内側が2点、外側が1.5倍の3点であるため、3x3の方が長距離シュートの"得点比率"が高く、終盤まで逆転が起こりやすい緊張感も、競技の魅力の一つです。
■「市民に愛され、礼儀正しく」
そんな選手たちのお披露目となったのが、今月6日に行われた「サンライズフェス 2024」。地元の中学生とフリースローで対決するなど、エンターテインメント性の高い企画で市民と交流を深めました。
長谷川惠一選手
「市民に愛されるというところは大事にしたい。まだまだ見えないところがあるが、礼儀正しいチームにしたい」
エキシビジョンマッチが行われると、迫力あるプレーに会場の熱気は最高潮に。イベントの成功を糧に、チームは25日のリーグ初戦に臨みます。
プロリーグ「3x3.EXE PREMIER JAPAN 2024」男子には新規参入5チームを加えた36チームが参戦します。
(「YBSスポーツ&ニュース 山梨スピリッツ」2024年5月19日放送)