新システムで得点力向上へ なでしこ1部昇格を目指すふじざくら山梨 県出身選手も定位置獲得に向け闘志

■得点力向上へ 前線に3人を置く新システム
最後まで1部昇格を争った昨季は最終節で首位に敗れ、勝ち点差わずか1で3位に転落。昇格の道が断たれました。
勝負を分けたのは、2位チームに16点差をつけられた得点力。1試合平均の得点は1.36でした。
田口監督
「(昨季の)得点数を見るとまだまだ足りない。決定力は大きな課題」
課題克服へ田口監督が取り入れたのが、新システムの3-4-3です。
田口監督
「(昨季の得点の)6~7割を取ったのが、FW山本菜桜美(33、甲府市出身)、FW脇田紗弥(25)、MF辻野友実子(27)。その3人をシンプルに3トップにしてゴールに近づけた方が、ゴールに向かっていける。得点力を上げるために前線に人数を置けるところが(3-4-3の)一番のメリット。今回の新入団選手は全員(GKを除き)DFとボランチだが、(昨季は)4人で守らなければいけなかったところを3人で守れる質にして前線により人数を上げた。攻撃をするために守備を安定させる、それができるからこそ前に高い位置がとれ、前線にも人数を割ける(ようになった)」
システムの肝となるウイングバックには、DF小鍜治旭選手(22)やMF菅百花主将(32)など、推進力と高い攻撃力を備えた選手を起用します。
菅主将
「前に推進力を持って起点になりつつ、ゲームを動かすことを求められている。スプリントをかけるところなど攻守ともに自分の強みが出せている」
一方、強固な3バックで異彩を放つのが、日本航空高卒で甲府市出身のDF五味小暖選手(18)。
本職のボランチとして鍛え上げたキック力とパスセンスを武器に、最後列から攻守に貢献します。
五味選手
「一番後ろのポジションは(試合を)落ち着かせないといけないので、ボールを落ち着かせるところを一番意識している。昨季は1試合スタメン出場できたが、もっと試合に出たい。自分の特長をもっと出せるように日頃の練習から頑張りたい」