【特集】喜びも苦労も3倍!「三つ子ちゃん」子育て奮闘記 家族・職場・地域に支えられ

南アルプス市に「三つ子ちゃん」の子育て真っ最中の夫婦がいます。喜びも苦労も、すべて3倍!家族や職場、地域に支えられながら奮闘する親子を取材しました。
南アルプス市に住む川崎さん家族。
夫の康平さん(25)と、
妻の奈菜美さん(28)です。そして…
川崎奈菜美さん
「長女と、次女と、三女です」
川崎さん夫婦は、三つ子ちゃんの子育ての真っ最中です!
3月で1歳6か月になる3人は、一卵性の三つ子の女の子です。
奈菜美さんにとって、初めての妊娠・出産。医師からは「多胎出産は早産になりやすい」と言われたと振り返ります。
川崎奈菜美さん
「(三つ子だと)分かった時は夢というか現実じゃないなと。自分のことのように思えなかった」
川崎康平さん
「時間が経つにつれて現実味が増してきて、これからどうしようという不安の部分がかなり大きくなった」
川崎奈菜美さん
「無事に生まれてきてほしい。できるだけお腹の中に長くいてほしい。3人元気に生まれてきてほしい。そういう不安」
3人は低体重で産まれたため、すぐにNICUへ。1か月後、無事に退院しましたが…そこから、怒涛の日々が始まりました。
3時間ごとの授乳、1日に何度も行うおむつ替え、離乳食に沐浴、寝かしつけなど。全てが3人分です。
川崎康平さん
「夜も朝も分からないくらい、時間の感覚が分からなくなるくらい同じことを繰り返していた。(生後)3か月くらいまでは、ずっとその生活だった」
三つ子の子育ては喜びも苦労も、すべて3倍。
初めての子育てに悪戦苦闘する日々の中、川崎さん夫婦を支えてくれた大きな存在がありました。三つ子のおじいちゃんと、おばあちゃんです。
この日はさらに、ひいおばあちゃんも駆け付けました。まさに、家族一丸での育児です。
おじいちゃん
「初孫なので毎日こうやって顔が見られるのが楽しみ」
ひいおばあちゃん
「私の生きがいです」
さらに、サポートは職場でも。医療機関に勤める奈菜美さんとともに消防士の康平さんも1年間、育休を取得して育児に専念しました。
当初は24時間勤務で頑張る同僚をよそに、自分だけが休んでいいのか悩んだという康平さん。しかし、職場は温かく受け入れてくれました。
康平さんの職場の同僚
「痛手だが育児休業から明けてからは責任感も積極性も変わってきているので、育児休暇をとってもらってよかった」
現在は職場復帰している康平さん。育休取得の恩返しをする気持ちで、日々の仕事を張り切っています。
そして、子育てのサポートは地域からも。
川崎奈菜美さん
「あんふぁん(子育て支援センター)に来ることが、育児の一部。第二の家みたいな」
あんふぁんねっと 軽部妙子 代表
「子育ては例えば1人のお子さんでも、1人でやるべきではないと思う」
あんふぁんねっと 軽部妙子 代表
「まず『助けて』と言えることは他の人を信用できないと言ってもらえないから、それを言ってもらえるとすごく私たちはうれしい」
子育て支援スタッフからの客観的なアドバイス。同じように双子や三つ子を育てている仲間とも出会うことができました。
たくさんの温かいサポートを受け、育児の楽しさを感じる瞬間も増えてきたといいます。
川崎奈菜美さん
「昨日できなかったことが朝起きたら、できるようになっているとかがうれしい」
川崎康平さん
「育児をすればするほど、2人ではどうしようもない場面が垣間見られたので」
川崎康平さん
「家族の力や支援センターの力など、周りの力というのは本当に大切」
家族や職場、そして地域に支えられながらの子育て。
みんなに見守られながら、川崎さんちの三つ子ちゃんは元気いっぱいに育っています。