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「あったかい」82歳夫婦の地域支える“手仕事” 新年度前に人気のあるモノとは?山梨

2025年2月24日 14:00
「あったかい」82歳夫婦の地域支える“手仕事” 新年度前に人気のあるモノとは?山梨

 新年度が近づく中、南アルプス市の老舗ふとん店で人気の品があります。82歳の夫婦が手作りする、地域で愛され続けるモノとは?

 南アルプス市飯野で創業70年を迎える「名取ふとん店」です。

 店を切り盛りするのは、名取茂さんと和江さん夫婦。2人とも御年82歳です。

 ふとんの仕立てはもちろん、この時期は入園・入学用の手作り用品の注文を受け付けています。中でも、口コミで人気なのがお昼寝用のお布団です。

 愛用している清水さん親子です。入園してからずっと名取ふとん店のふとんでお昼寝してきました。

布団を購入した清水舞さん
「5年使っています。5年使ってもふかふか」

愛用している娘の清水詩さん(6)
「あったかい」

 秘密は、その中身と仕立ての技術にあります。

 1つの布団に2キロの綿を使用し、頭の部分や中心は厚めに。茂さんが長年の経験で綿のバランスを整えます。

名取ふとん店 名取茂さん
「あまり薄い布団だと、子どもがお昼寝もよくできない。ある程度厚みがあって弾力がある方がいいのかなと」

 さらに、うれしいのが布団を入れるバック。持ち運びに重宝すると評判です。

 手提げや上履き入れなど入園・入学に必要なグッズはたくさん。できれば手作りで持たせてあげたいけれど、負担になることも。

 そんな保護者にとって名取さんは強い味方です。

名取ふとん店 名取和江さん
「年をとっているのでもう何年もできないけれど、できることはします」

 この日も入学前の親子の姿が。

注文をしに来た親子
「かっこいいの選べた!」(Q.何を選んだ?)サッカー。楽しく学校行きます!」

注文をしに来た親子
「(Q.何を選んだ?)サッカー。楽しく学校行きます!」

 できることを丁寧に、着実に。インターネットによる注文とは無縁のまま、客の声を聞きながら期待に応えてきました。

名取ふとん店 名取茂さん
「みんなに一応必要とされているのかなと、思いながらやっている」

名取ふとん店 名取茂さん
「あと何年か分からないのであまり手を広げても困るし、この地域だけでどうにか頑張っていければいいかな」

 その温かな手仕事と変わらぬ笑顔は、これからも地域の支えとなっていきます。

最終更新日:2025年2月24日 14:00
    山梨放送