【速報】17年前の兵庫・加古川小学生女児殺害事件で45歳男を『再逮捕』 逮捕状を執行し身柄を移送 任意の聴取に「抵抗しなさそうな小柄な女の子狙った」関与認める
17年前、兵庫県加古川市で当時小学生2年生だった女の子が殺害された事件で、警察は別の殺人未遂事件で逮捕されていた男(45)を、27日、殺人の疑いで再逮捕しました。男の身柄は捜査本部のある兵庫県警加古川署に移送され、捜査関係者によりますと、男は警察の任意の聴取に対し事件への関与を認め、「抵抗しなさそうな小柄な女の子を探していた」という趣旨の話をしているということです。
■別の18年前の殺人未遂事件で逮捕 勝田州彦容疑者(45)が関与認める
この事件は2007年、兵庫県加古川市の自宅玄関前で、小学2年生だった鵜瀬柚希さん(当時7)が胸や腹などを刃物で刺され殺害されたものです。
警察は捜査にのべ5万人以上を投入してきましたが、目撃情報などが乏しく捜査は難航。17年間、未解決のままでした。その後、2006年に兵庫県たつの市の路上で小学4年生の女子児童が刃物で刺され重傷を負った事件をめぐって、今月7日に逮捕されていた勝田州彦容疑者(45)が、柚希さんを殺害した疑いが強まったということです。
捜査関係者によりますと、勝田容疑者は警察の任意の聴取に対し、事件への関与を認めたほか、凶器などの犯行に関する供述が実際の傷の形状や数と矛盾しないことも再逮捕の決め手の1つになったということです。
警察は27日午前、殺人の疑いで逮捕状を執行し、身柄を捜査本部がある加古川署に移送しました。
■繰り返された凶行…「抵抗しなさそうな小柄な女の子を探してた」趣旨の発言 計画的犯行か
捜査関係者への取材で、勝田容疑者は逮捕前の任意の聴取で「抵抗しなさそうな小柄な女の子を探していた」という趣旨の発言をしているということです。
勝田容疑者は2015年、姫路市で女子中学生への殺人未遂事件で逮捕・起訴され、懲役10年の実刑判決が確定。捜査の過程や裁判で勝田容疑者は、未成年の少女を対象にした卑劣な暴行などを繰り返していたことを認め、犯行の動機について「性的興奮を得るためだった」などと供述していました。
さらに、服役中の2018年、2004年に起きた岡山県津山市での小学生女児殺害事件で逮捕されました。逮捕直後は「首を絞めて苦しむ姿が見たかった」などと容疑を認めていたものの、裁判では一転して無罪を主張しましたが、無期懲役の判決が確定しました。
捜査関係者によりますと、勝田容疑者はたつの市の事件の逮捕前にも、任意の聴取に対し「事前に小型のナイフを買って事件現場に向かった」という趣旨の供述をしていたほか、「事件後にナイフは捨てた」「塾帰りの女の子を狙って物色していた」「防犯カメラがある場所は避けた」という趣旨の供述をしていたということです。
17年前の加古川での事件については犯行を示す証拠が乏しいとされる中、兵庫県警は今後、本格的に勝田容疑者の取り調べを行い、犯行の裏付けを進める方針です。
■遺族がコメント「本当に長い年月、全てを正直に話してほしい」
勝田容疑者の再逮捕を受けて、柚希さんの遺族が代理人を通じてコメントを発表しています。
「平成19年10月16日に娘が殺害され、それからの17年間、私たちにとって本当に長い年月でした。この17年間には様々なことがありましたが、その月日があまりに長すぎて、この3週間ほどの突然の出来事、展開に対して気持ちが追いついていないというのが正直なところです。
ただ、娘を殺害した犯人が逮捕されたことで「一区切り」という言葉もあるかも知れませんが、娘が返ってくるわけでもなく、またこれからも捜査や裁判も続く中で、私たちにとっては何の区切りでもありません。犯人が今後どのような話をするか分かりませんが、私たちとしては、全てを正直に話してほしいと思うばかりです」