【物議】「マナー以前というか正直あきれた」新幹線の乗降口を塞ぐスーツケース、入れないはずの線路に立ち入り電車と接触死亡事故…相次ぐ外国人観光客による迷惑行為の背景に、国ごとに違う“常識”!?

オーバーツーリズムで相次ぐ迷惑行為。映画の“聖地巡礼”で多くの人が訪れる人気観光地では、死亡事故が発生。新幹線では、外国人観光客が積んだとみられる乗降ドア前のトランクに物議が。なぜ迷惑行為が起きるのか?日本と海外のマナーの違いは?弁護士・野村修也氏とパックン氏の解説です。
■「自治体の努力が仇となっている」外国人を招くための映画、“聖地巡礼”で死亡事故も…
2015年に中国で公開された映画『恋愛中的城市(邦題:恋する都市 5つの物語/2018年日本公開)』は、世界5大都市を舞台にした短編ラブストーリー。そこのロケ地として中国人観光客に人気なのが、北海道小樽市のJR朝里駅です。また、小樽市は日本映画『Love Letter』のロケ地として、韓国でも有名だということです。
しかし、2025年1月23日には、JR朝里駅で中国籍の女性(60代)が列車と接触し、死亡する事故が発生。踏切から約50m離れている線路上で、通常ならば立ち入りできない場所でした。警察によると、海の写真を撮るために、夫と線路内に立ち入ったとみられています。
また、地元住民を悩ませているのが、観光客の交通マナー違反や私有地への立ち入りです。小樽市内の『船見坂』では、車道に出て写真撮影する人が跡を絶ちません。小樽市はイラストと複数の言語で注意喚起し、貼り紙で周知していますが、中国人観光客は取材に対し、「看板を立てて、正しい行き方を示せばいいと思う」「ちょっと危険だが、車が少しゆっくり走ってくれれば大丈夫だと思う」と話していました。
Q.小樽はカーブや坂が多いし、道が凍結していたら、さらに危険ですよね?
(弁護士・野村修也氏)
「危ないですね。曲がったときに気付かなければ、本当に人と接触すると思います。ただ、自治体は一生懸命、外国人を招くために映画を作ってもらうよう努力してきた経緯があります。それが仇となっている部分もあるので、皆さんマナーを守ってほしいなと思います」