世耕氏との選挙戦を「ゾウとアリの戦い」二階元幹事長の三男の伸康氏会見「アリにも五分の魂」保守分裂　和歌山新2区

　10月27日投開票の衆院選和歌山2区で、自民党公認で出馬予定の二階俊博元幹事長の三男、二階伸康氏（46）が会見を開き、元参院幹事長の世耕弘成氏が無所属で出馬することに対し、「これだけは誰にも負けないという思いはある」と意気込みを語りました。

　二階 伸康氏
「政治はやっぱり憧れでした。この紀伊半島、高速道路一周というものを一つとってみても、それが実現していく、これはすごいもんだなということを常々思っておりました」

　和歌山2区から自民党の公認で出馬する予定の二階伸康氏。
　父は和歌山に“王国”を築いた、あの人です。次期衆院選への不出馬を表明し、政界を引退した二階俊博元幹事長。

　二階俊博氏（3月の不出馬会見）
「…バカヤロー…」

　“国土強靭化”を大きな柱に、政治活動を続け、和歌山に“二階王国”を築きました。地元では、“二階さんのお陰で出来た”と言われる道路が『二階バイパス』とも呼ばれるほどに。
　三男の伸康氏は“王国”を世襲する形です。

　二階 伸康氏
「世襲のいろんなご意見があるのはもちろん承知しております。法的なルールについては、国会の場でお決めいただくということが、まず必要」

　一方、ここに挑むのが経済産業大臣や自民党の参院幹事長も務めた世耕弘成氏。

　世耕弘成氏（3月の参議院政倫審）
「わからない」
「記憶にもありません」
「知らないことは知らないので」

　安倍派の裏金問題で自民党を離党。無所属での出馬を予定しています。

　世耕弘成氏（今月5日）
「二階俊博先生と私、しのぎを削った思いはありません。足元にも及ばない大政治家だと思っています」
「政治経験がしっかり26年ある私を選んでいただけるのか、新人の方を選ばれるのかというのは、これは有権者の判断を仰ぐしかないと思っております」

　二階 伸康氏
「比較すると『ゾウとアリ』のような戦いではないか。ただ、アリにも五分の魂といいますか、これだけは誰にも負けないという思いはあります」

　自民党・和歌山県連の幹事長は…。

　和歌山県連 中村 裕一幹事長
「誰が一番いいのか考えた上で（二階氏を）選んできたので。（世耕氏の出馬は）残念ですし、みんな嫌だと思っていると思います」

　事実上の保守分裂となった和歌山新2区。
　新2区にはこの他、共産党の楠本文郎氏、無所属の本間奈々氏、立憲民主党の新古祐子氏、諸派の高橋秀彰氏が立候補を予定しています。