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【独自】大阪・ミナミで路上にはみ出してイスや看板並べる 飲食店店長らを道交法違反の疑いで書類送検 大阪府警

2025年2月10日 11:30
【独自】大阪・ミナミで路上にはみ出してイスや看板並べる 飲食店店長らを道交法違反の疑いで書類送検 大阪府警

 大阪・ミナミで、路上にはみ出した店のイスや看板が通行の妨げになっている問題で、飲食店の店長ら3人が10日、道路交通法違反の疑いで書類送検されたことが捜査関係者への取材でわかりました。

 道交法違反の疑いで書類送検されたのは、大阪市中央区の飲食店店長の30代の男ら3人で、去年12月、店の前の路上に、テーブルやイスなどを並べ、車や歩行者の通行を妨げた疑いがもたれています。

 捜査関係者によりますと、この飲食店にはこれまで警察が指導や警告を20回ほど行ってきましたが、改善されなかったため、書類送検に踏み切ったということです。

 店長の男は任意の調べに対し、「警察から何度も注意を受けているので違反になることはわかっていました」と容疑を認めています。

■「歩きづらい」「危ない」と不満も…店側は「うちだけじゃない」と主張も

 大阪・ミナミでは、路上にテーブルや看板などを置く店が多く、交通事故が起きかねないことから、警察は去年3月から、地域住民らとパトロールをしていました。

 取材班が去年9月、実際に街を歩いてみると、はみ出した看板やイスのせいで、歩行者が車道を歩かざるを得ず、すれ違う車とぶつかりそうになる場面が何度もありました。

 ミナミを普段から歩く男性は、「歩きづらいもんだという感覚だが、これが普通。日常がいいとは思っていない」と話し、タクシーの男性運転手は「危ないです。ほぼ毎日ぶつかりそうになる。勝手に道路占拠しているでしょ。だめじゃないですか」と不満を募らせていました。

 警察のパトロールでは、注意されると、看板などを店の敷地内に戻す店がほとんどでしたが、中には警察が去ったあとに、看板を戻す店もありました。中には、「うちだけじゃない、みんなやんか。うちだけ、どうこう言わんといて。目立つところだけやってもらっても困りますわ。みんなが撤去してくれるなら、うちもやりますけど」と主張する店もありました。

 いたちごっこが繰り返される“路上はみ出し”―。重大な事故が起きてからでは遅く、警察は「今後も悪質性の高いものは検挙していく」としています。

最終更新日:2025年2月10日 12:17