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顔NG守られず…BPO「放送倫理違反」

2015年1月16日 21:16
顔NG守られず…BPO「放送倫理違反」

 顔や名前を報じないことを条件に記者会見をしたのに、守られなかったとして、静岡県の男性がBPO(=放送倫理・番組向上機構)に申し立てた事案で、BPOは16日、放送倫理違反はあったが肖像権侵害はなかったとする「見解」を示した。

 この事案は、静岡県熱海市で「散骨場」の建設計画を進め、反対運動が起きていた民間業者の男性社長が、去年6月、顔や名前を報じない条件で記者会見したにもかかわらず、静岡放送が顔出し映像を放送したもの。この社長は、静岡放送の謝罪を拒否し、人権侵害・肖像権侵害があったとして申し立てたため、BPO放送人権委員会は4か月間ヒアリングなど行い、16日、放送倫理違反はあったものの肖像権侵害はなかったとする「見解」を示した。

 BPOはまた、社会的関心事の当事者からの「顔や名前を出さない記者会見に応じる」とする求めを受け入れた熱海市役所記者会の判断に対して、「取材・報道規制につながる申し入れに応じるようなことはあってはならない」と指摘した。